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あ、と声を出す間もなく銃声が鳴り響いた。
聞いたことが無いような、背筋がゾクゾクする音が自分から出る。
意識はあるのに、敵は目の前なのに、体が動かない。力が一気に抜けて思うように動かせないまま重力従ってその場に崩れ落ちる。
「よし、やったぞ!後はボスの居場所を…」
完全に脳には辿り着いていないのか、まだ意識が残っている。いっそのこと、すぐに殺して欲しかった。彼ら、ブチャラティチームはボスの元へと向かうために足を進める。
嫌、待って、ダメ。ボスの元に行かないで。
ボスは、ボスは悪くない。悪いはずがない。
やめてよ、ボスをいじめないでよ。
口で声を出しているはずなのに無情にも声は風の音にかき消される。元々、声が出ているのかも分からないが。
嫌だ…やめて…ボス、ボスッ!!
ごめんなさい。始末もおろか、足止めすらできませんでした。ごめんなさい。ごめんなさい、ボス。
ボス、ボス…あいたい。あいたいよ、ぼす。
目の前が涙と血液で覆われると同時に意識も朦朧としてくる。涙と血でグチャグチャの顔を子供が見たら泣いてしまうだろう。
『ぼ、す…さみし、よ。……』
直後、視界と意識が暗転した。
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ぱみ(プロフ) - ありがとうございます…!!頑張っていきます!! (12月22日 23時) (レス) id: 987c51e0ad (このIDを非表示/違反報告)
兎(プロフ) - 応援してます!頑張ってください!! (12月22日 22時) (レス) id: 0558b064c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱみ(プロフ) - わわ…こちらこそグラッツェです✨これから頑張ります!! (12月22日 18時) (レス) id: 987c51e0ad (このIDを非表示/違反報告)
推しの命は私の命 - 荒木荘✨これからの展開が楽しみです!供給をグラッツェ! (12月22日 17時) (レス) @page3 id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱみ | 作成日時:2023年12月22日 15時