episode127 ページ7
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｢松潤、図書室行くの？｣
放課後、ルンルンとした足取りでカバンを持った松本に相葉は笑いながら声をかけた。
ニコニコという表現がぴったりな松本は、うん、と笑顔で答える。
｢勉強してくる｣
｢ふふ。先生に会いにいくんでしょ｣
まーね、なんて笑いながら幸せそうな松本。
相葉はそんな松本にこのこの、なんていいながら自分も嬉しそう。
｢相葉くんこそ、ニノとデートでしょ？｣
今度は相葉が嬉しそうにニコニコ笑う。
｢デートなんて色っぽいものじゃないけどね｣
一緒に帰るのはいつものことだけど、そこに寄り道が入るのとでは全然ちがう。
コンビニやファストフード店ではなく、ゲーセンということにも相葉はテンションが上がっていた。
｢先生待ってんじゃない？｣
｢うん、もう行くよ。相葉くん頑張って｣
ぐっと握った拳を出した松本に相葉も拳を握ってかつんとぶつける。
松本は相葉の想いを知っているから、とにかくその想いが実ってほしかった。
二宮が相葉のことをどう思っているかは分からないけど。
(相葉くんの想い、届けばいいのに…)
｢相葉さーん、はやくー｣
｢はーい。松潤ばいばい｣
松本に手を振った相葉は、カバンを持って二宮の元に駆け寄る。
二宮も遠くから松本に手を振り、相葉と楽しそうに話し出した。
松本と話すときとはちがう、相葉の二宮を見る愛おしい顔。
(ニノも、気づいてるはずなのにな…)
嬉しそうな相葉の背中を見送って、松本も図書室へと向かった。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2015年8月18日 22時
