だって好きだから05 ページ37
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「じゃあ今松潤と暮らしてるんだ」
「暮らしてるっていうか、居候？」
「どーりで、最近松潤と同じ服着てくるなーって思った」
松本にお世話になって１週間が過ぎた。
松本のあの発言以来、俺はドキドキしていたのだけど、あれから特に変化はない。
そろそろ家に戻らねばと思っていた。
「てか、なんで松潤と暮らしてんの？」
「…なんか、ここ最近ストーカーされてたみたいで。家のポストに毎日なんか入ってたりして」
「えー？そんなことされてたの？女の人にもストーカーっているんだね」
「いや、ストーカーは男なんだけど」
「男にストーカーされてたの！？」
声が大きい相葉くんを慌てて静める。
こんなの周りに聞かれても嫌だし。
男にストーカーされてるって、やっぱり気持ち悪いし。
「そりゃ怖いね」
「でしょ？だから居候させてくれてる松本に感謝だよ」
いつからか松本の部屋に帰るのが楽しみになっている俺。
今日のご飯はなんだろうとか、松本と何しようとかそんなことを考えている自分に笑う。
ずっと居候するわけにもいかないから、とりあえず今日までにしようと思っていた。
「──────あれ……？」
そういえば、俺は松本にストーカーが男であることを伝えたっけ。
俺が伝えたのは確か…
『たぶんストーカーっぽいことされてて…』
『ストーカーされるなんて思いもしなかったし』
ストーカーのことはこのことしか伝えていない。
そしたら松本はなんて言った？
『男が男のストーカーになることもめずらしくないんだよ』
たしかにそういった。
「…………」
まさか、そんなはずはない。
俺の心に一瞬だけ嫌な予感がよぎる。
でも、普通は相葉くんみたいに異性のストーカーを思い浮かべるはず……。
いや、ありえない。
「翔ちゃん？どした？」
「…俺ちょっと早退する。出席よろしく」
呆気にとられている相葉くんをおいて、俺は自分の家へと向かった。
1週間ぶりにボロアパートのポストを開けてみた。
ポストの中には何もない。
1週間毎日来ていた贈り物はただのイタズラなのか、ストーカーが飽きたのか、俺がここに帰ってきていないことを知っているのか。
俺の行動を見張っている、もしくは知っている人物なのか…
一瞬よぎっただけの予感が、やけに脳裏に媚びりついていた。
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血濡れ蛍 - ぽっぷ様、お久しぶりです。ぽっぷ様の作品の、ストーリー性や、表現の仕方に感動しながら読みました。特に、『ハッピーエンドにさようならを』を読んで、思わず涙が出てしまいました。今後も期待しています♪ (2021年4月2日 13時) (
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2021年1月11日 0時
