I wish 08 ページ22
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次の日大学に行くと、松本を待ち構えている人物がいた。
来たか、と松本は気を引き締める。
今井の牽制が松本にまでやってきたのだ。
｢松本くん、おはよう｣
｢おはよう、今井さん｣
｢話したいことあるんだけど、少しいい？｣
そういう今井に頷いて、あとに続く。
今井は空き教室に松本を誘導すると、机に腰かけた。
｢昨日は翔と何してたの？｣
いきなり本題に入った今井。
松本が櫻井をどう思っているのか、どういうつもりで櫻井に近づいているのかを知りたい。
｢夜ご飯一緒に食べてたけど？｣
｢ふーん…そう…｣
松本の挑発的な口調から、松本は櫻井のことが好きなのだと確信した今井。
櫻井が男を好きになるなんて思えないけど、このまま松本が櫻井につきまとうのも困る。
常に櫻井のとなりにいたい今井は、松本を危険人物と認識して強気に出る。
｢翔にちょっかい出すのやめてくれる？｣
｢なんで？｣
｢翔が困るじゃない、男にくっつかれたら｣
｢困るのは自分でしょ？｣
はっと鼻で笑う松本。
まるで櫻井の意見を代弁しているかのような今井に苛立ちが募る。
自分は何でもわかっているとでも言うような言い草。
｢だいたい何なのよ、突然しゃしゃり出てきて。私はずっと翔のとなりにいるの。昔から知ってるの｣
｢だったら何なの？昔から知ってたら翔くんが好きになってくれるの？｣
松本の言葉にぐっと喉が詰まる今井。
松本は引く気なんてなかった。
突然現れた恋敵に腹が立つのだろうけど、知り合った年数で優劣がつくなんておかしい。
今井が何も言えないでいると、空き教室のドアが開いて。
櫻井が顔を見せた。
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血濡れ蛍 - ぽっぷ様、お久しぶりです。ぽっぷ様の作品の、ストーリー性や、表現の仕方に感動しながら読みました。特に、『ハッピーエンドにさようならを』を読んで、思わず涙が出てしまいました。今後も期待しています♪ (2021年4月2日 13時) (
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2021年1月11日 0時
