episode239 ページ39
.
やっぱり来た。
お昼も一緒に食べなければ帰りもバラバラなんだから、おかしく思うのは当然だ。
やって来た人物は意外だったけど。
週末明けに俺の席に座っていたのは相葉くん。
あれ、来るならニノかと思ったんだけどな...。
ニノが大好きな笑顔でおはようと挨拶をする。
松本はカバンはあるけどいなかった。
相葉くんに促されるまま、屋上の手前の非常階段。
松本と何があったの、と聞かれて。
相葉くんは優しく頷きながら俺の話を聞いてくれた。
＊＊＊
「そっかー...松潤怒らせちゃったんだ」
｢...うん....｣
｢松潤は怒ったら怖いもんね｣
相葉くんは優しい顔を向ける。
それが痛かった。
少しだって俺を責める気持ちを持っていない人。
相葉くんとニノにも軽蔑されたら生きていけないと思っていたけど、優しくされてもつらかった。
｢...俺が悪い...｣
｢そーだねえ...｣
｢おれのことはいい、から...松本のとこ行ってあげてよ…｣
松本は俺よりもきっと傷ついた。
強そうに見えて、繊細で傷つきやすいとこがある。
今はつらいんじゃないだろうか。
ニノでも相葉くんでも、他の人でもいいから松本の側にいてほしい。
｢そんな泣きそうな翔ちゃん置いて松潤のとこ行けないよ｣
｢.........｣
相葉くんは笑みを絶やさないまま優しく言った。
泣きそうな顔だったかな。
相葉くんは人の悲しみによく気づく。
落ち込んでるときに声をかけてくれるのはいつも相葉くん。
表情筋がガチガチな俺の気持ちも汲み取るんだから。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1231人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年6月4日 20時
