episode236 ページ37
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｢にーの！｣
後ろからポンと肩を叩かれて、振り返ればそこには松本がいた。
｢潤くん。どうしたの？｣
｢いや、帰り暇かなって。どっか寄ってかない？｣
薄っぺらなかばんを持って、松本は笑顔で問いかける。
行こうよ、行こうよ！と二宮の前で子供っぽくなる松本は久しぶりだ。
松本が可笑しくて、二宮はなんとなく笑ってしまった。
｢いいけどさ、先生はいいの？｣
｢先生とは明日一緒に過ごすの！だから今日はニノと過ごそうかなー、と｣
そんなこと言われて嫌なわけないし、断る理由もない。
さっそく行こう、と松本は二宮の手を引いて歩き出した。
こんなことされちゃったら、女の子は好きになっちゃうだろうな。
松本ほどイケメンで優しくて。
年上の男と付き合ってるなんて知ったら、女の子たちはどうなっちゃうんだろう。
(まあ俺には関係ないけど)
松本と二宮が歩く姿を周りが見ている。
腕を掴んでいたはずの手が、いつの間にか手を繋いでいる。
こういう無意識なとこも、女の子は好きになっちゃうんだろうな。
罪な男だな、なんて二宮は思う。
二宮は松本の歩幅に合わせて大股で歩き、相葉のことは考えないようにしようとした。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2015年11月1日 21時
