それは舞い散る桜のように＊6 (ページ20)

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｢先生が許してくれるなら...そばにいさせてください...｣

櫻井の背中に腕を回して、松本は首筋に顔を埋める。

櫻井の表情は分からないけど、耳元から櫻井の息遣いが聞こえてきた。

｢...ずっと一緒にいてくれんなら、許してやる｣

耳元で聞こえた櫻井の可愛い言葉。

ほら、重いだろ？って櫻井は言うけど、それを重いというのなら自分の気持ちは何と言うのだろう。

そばにいたい、離したくない、閉じ込めたい。

こんな自分の気持ちは、重い以上のものだろう。

｢ありがとう...先生...｣

｢うん......俺も悪かったと思ってる...｣

｢なにがっ？｣

また自分を責めているのでは、と焦って上半身だけ離せば、目の前に櫻井の顔があった。

唇に何かが触れていて、櫻井の香りがふわっと香る。

(え、キスされてる......？)

櫻井からの突然のキスに驚いた。

押し付けるだけの、子どもみたいなキス。

櫻井との何ヶ月振りかのキスに、松本は胸が高まった。

やっぱり、全然ちがう。

櫻井とのキスは、ドキドキする。

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