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*15.先生と生徒 ページ15
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__勉強ってやっぱ難しいですね
落ち着いた息混じりの低い声が教室内に響くと
少し疲れたような顔の黒田くんに
一度休憩を挟もうと提案した。
『あっ、もしかして寝ちゃった??』
「、、、、」
購買部から買ってきたジュースを持って
教室内に戻ってくると
机に伏せて寝ている彼の綺麗な顔に
思わず息を呑む。
彼の肩を揺らそうとした手を止めてしまったのは
突然動いた口と瞼から溢れた頬を伝う一粒の涙に
思わず動揺を隠せなかったから
__なんで僕を置いて
突然いなくなっちゃったの
__どこにも行かないでよ
いつもより子供らしい彼の姿
ただ、夢を見ているというより
本当に何か、いや誰かを思って苦しそうな
悲しそうな黒田くんを
テスト前日の放課後の今日
私は彼と出会って初めて知ったんだ。
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作者名:もなか | 作成日時:2021年12月11日 15時