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「てことなんで」
「教えてくんない?」
「学長さん」
「…お前はどこまで知ってる」
「実家行ったくらい」
「他はぜーんぜん、全く、これっぽっちも」
「縣の実家でなにか見つけたか」
「いやいや、見つけるも何も」
「更地だった」
人が暮らしていた形跡すらなかった
「縣の家がそこそこの家柄だってことは知ってる」
「そんな血筋がこんなに早く廃れるわけない」
「学長、揉み消した?」
「縣が死んだときには既に一族の誰とも連絡が取れなかった」
「…消したんだ」
「一族諸共、自分の痕跡を」
「…縣の術式は“殖える”」
「増殖していく」
「今、この瞬間も」
なるほど、
そういう意味の“無限”か
「俺からお前に教えてやれるのはこれだけだ」
「…前はなんも教えてくれなかったくせに」
「もう生徒じゃないからな」
「
「他人の人生を背負う」
「その覚悟はできているのか?」
「ましてやお前の夢のために死んでくれる仲間なんかそう簡単には手に入るわけもない」
「仲間は死なせない」
「あんな気持ちはもう懲り懲りだ」
すべてが偽りで、
殺しておけばよかったなんて
そんな虚しいことあるか
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しき(プロフ) - 神作すぎる (2023年4月9日 0時) (レス) @page50 id: 3f65d643db (このIDを非表示/違反報告)
haruk1204(プロフ) - 妄想小説っていう類には収まらない話だから全呪術廻戦ファンは読んで見て欲しい、、、何回読んでも飽きません。お願いですから永遠に削除しないでください。 (2022年12月3日 17時) (レス) @page50 id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
妃 - 素敵でした。七海の、陽だまりよりも暗闇が似合いそう、と言う形容が記憶によく残りました。また読み直そうと思います。 (2022年6月14日 1時) (レス) @page50 id: b420da21f1 (このIDを非表示/違反報告)
扉子(プロフ) - 那乃さん» コメントありがとうございます。この子を象徴とするものは作らずに話を書いたためイメソンなど教えて頂けるとすごく嬉しいです。ありがとうございました。 (2021年6月13日 23時) (レス) id: 655d1d8ce1 (このIDを非表示/違反報告)
那乃(プロフ) - 何故かこの子には「春、プールサイドの気象予報士」という歌が合うと思った。 (2021年6月5日 21時) (レス) id: 4d924b4f2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:扉子 | 作成日時:2020年12月10日 23時