わたしの歌ときみの声２ (ページ27)

今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:10,152 hit

・ページ27

．

貴方side

母「…じゃあ、これで」

そう言うと、お母さんは右手を差し出して

母「仲直り、ね？」

と言い、笑った。

蒼飛「俺も、仲直り！」

お母さんに続いて、蒼飛も右手を差し出したから

『・・・・』ｷﾞｭｯ

わたしは、その手を握った。

もう二度と、離さないように。

強く、強く…

母「…お父さんの前で仲直りって、なんかロマンチックね」

蒼飛「確かに、家族ドラマみたいだね笑」

『・・・笑』

母「家族といえば…
蒼飛、Aに紹介したら？」

蒼飛「あ、そうだね」

『・・・？』

誰を紹介されるのかとソワソワしてたら

蒼飛が1人の女の人を連れてきた

…この人、お母さんと蒼飛と一緒に来てた…

蒼飛「ねぇちゃん、こちら山田裕子さん。
…で、俺のお嫁さん。」

『・・・！？』

お、お嫁さんだったのか…！！

「はじめまして、山田裕子です。
本日は、お父様にご挨拶をしに参りました。

あの…お姉様ですよね？」

『・・・・』ｺｸﾝ

裕子「ご挨拶が遅くなってしまいすみません。
…あの、蒼飛くんから話は聞いていて…ずっとお会いしたかったんです。

お会いできて光栄です」

【こちらこそ、お会いできてよかったです
蒼飛のこと、どうかよろしくお願いします】

裕子「こちらこそです！」

『・・・・笑』

蒼飛「…なぁ、ねぇちゃん」

『・・・？』

蒼飛「なんでスマホ使ってんの？」

『・・・・・・』

蒼飛「喋れないの？」

【ちょっと風邪引いちゃっただけ
大丈夫】

蒼飛「…そっか」

母「…A、何かあったら、すぐに言ってね」

裕子「私でよければ、いつでも相談してください！
もっとお義姉さんのこと知りたいですし」

『・・・・』ｺｸﾝ

あの時思ってたこと、謝りたかったことを

言えたのは良かったけど、

…声のことは話せなかった。

これでいいのかな…

なんとなく、すばるくんに会いたいな…

．