わたしの歌ときみの声２ (ページ18)

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お墓参りページ18

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貴方side

久しぶりの日本。

久しぶりの故郷。

かつてわたしが過ごしていた街は、

何も変わらずにそこにあった。

お墓に行くのは初めてじゃないけど、

久しぶりすぎて

地図とにらめっこしながら

なんとかお墓に到着。

《岩音家之墓》と書かれたお墓の前。

お父さんが大好きだったお花を供えて

わたしは静かに、目を閉じた。

________・・・

・

・

・

・・・________

お父さんが死んでからの出来事を

ひとつひとつ、丁寧に話していたら

だいぶ時間が経っていて、驚いた。

でも、それ以上に驚いたのが

？「A、ちゃん…？」

わたしの後ろに人がいたこと。

『・・・！？』ﾋﾞｸｯ

？「あ、ごめんっ、驚かせるつもりはなかったんだ。

覚えてるかな、僕のこと。」

その人は、【STONEROCK】のメンバーの1人、

大山田さんだった。

『・・・・・・』ｺｸﾝｺｸﾝ

大山田「あ～よかった～！久しぶりだね！！
Aちゃんも、お墓参りに来たの？
って、お墓参り以外ありえないか、笑」

そう言うと、大山田さんはケラケラと笑いだした。

昔と変わらない笑い方。

そうやっていつも、みんなで笑いあってた。

【はい。お父さんに会いにきました。
大山田さんも、お墓参りですか？】

大山田「そう。毎年来てるんだ。」

そう言うと、大山田さんはお墓の前に行き、

花を供えて、手を合わせた。

そっか、毎年来てくれてるんだ、大山田さん。

大山田「…よしっ

そういえば、Aちゃん1人で来たの？」

『・・・・・・』ｺｸﾝ

大山田「そっか～
お母さんと、弟くんは元気？」

『・・・・・。』

【わからないです
いま、一緒に住んでなくて】

大山田「…そっか。じゃあ一人暮らしかぁ。
Aちゃんも大人になったね～」

『・・・・・笑』ﾍﾟｺﾘ

大山田「…てか、Aちゃん夏風邪？
こんな暑いのにマスクつけて…」

【夏風邪で喉を痛めちゃって、声が出せないんです。
元気は元気なんですけどね、(笑)】

大山田「だからスマホのメモ使って喋ってるのか笑
頭いいな～」

【こういう無駄な知識だけあるんです(笑)】

大山田「ははっ笑」

誰かに話しかけられても誤魔化せるように、
マスクつけといて良かった…

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