・ ページ12
．
お母さんと蒼飛とは顔を合わせられなかったから
静かに家を出て、
芸能人になって住むはずだった家に向かった。
・
・
・
それから、しばらくバイト漬けの毎日が続いた。
勝手に一人暮らしを始めたから
生活費を送ってほしい、なんて言えないし
言いたくもないから
死にものぐるいで働いた。
もちろん、就活しながら。
オーディションは散々な結果。
"音楽"がわからなくなってもなお、
音楽関係の仕事に就きたいと思うわたしは
本当にお父さんの子供なんだなと思って、ちょっと笑えた。
そんなある日、バイトの人からある話を聞いた。
「今度、ここに留学生来るみたいだよー」
「え、留学生？」
「そーそー
ま、日本語は喋れるみたいだから、大体のことはやれるでしょ」
「日本語喋れる方って言っても、どのくらいのレベルまで話せるのかちょっと不安よね〜」
「そうねー」
留学生……
『っ、！！！！！』ｶﾞﾀｯ
「えっ？！」
「なになに！？」
『……苦笑』ﾍﾟｺﾘ
"留学生"というワードを聞いて、
ピーンと来ちゃったんだよね
別に、日本にいなくてもいい
外国で就職すればいいじゃん！！
って。
思い立ったら吉日、っていうし
我ながら名案だと思ったから、
お金を貯めるため、
ますますバイトに没頭する日々を過ごした。
そうして2年…
ついにお金が貯まったわたしは、
海外へと向かった。
最初は就職するつもりだったけど
海外の音楽を調べてるうちに、勉強するのもいいなと思って
海外の音楽大学に行くことを決めた。
試験は日本内の姉妹校で受けて、見事合格。
こうして向かった大学が、
ジャッキーやすばるくんと出会う音大なんだ。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ビッキー | 作成日時：2019年3月21日 22時
