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*3話 ページ3

この殿方は何が言いのだろうか、すると彼は優しく微笑んで言った。

『申し遅れました、小生の名は夢野幻太郎。しがない作家をしています…して、貴女は?』

「九重Aと申します…って貴方、先程名を何とおっしゃいまして?」

すると、彼はキョトンとした顔で「幻太郎」と言った。先程、私が読んでいた紅恋華の作者と同じ名だった。

「あの…もしかして、紅恋華を書いていらっしゃる夢野先生ですか?」

『おや、小生の事を知っておいでとは』

それを聞いて、驚きが隠せなかった私は声を押し殺して泣いた。

『おや、何か気に触る事を?』

そう言われた私は、慌てて否定した。

「い、いえ…先生に会えた事が嬉しくて」

と、私は微笑んで彼を見た。

『…!』

すると、彼は顔を背けた。耳元まで赤かったように見えるのは気のせいだろうか?

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作者名:神霧 狼騎 x他2人 | 作成日時:2019年2月19日 13時

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