【ヒプノシスマイク】夢野先生の許嫁になりました

32話 ページ33

幻太郎side


ふむ…
この状況を見て、どう判断すべきか。

中から人が倒れたような大きな音がしたのでAさんに何かあったのかと心配して勢いよく開けた戸に掛けた手を止めて、その様子を見る。

びしょ濡れになって床に倒れたAさん、その上に覆い被さる謎の男。…恐らく同級生。

大半の人はこの様子をを見たらまず、『浮気現場』の文字が浮かぶだろう。

「わーっ！わーっ！おっ、おかえりなさいっ！！
幻太郎さんっ！！！」

Aさんは小生を見るなり押し倒していた男を軽く押し返して、こっちを向いた。


「えと……これはですね！アレなアレではなく、アレで……事故というか…その…アレです……」

明らかに動揺し、言動がおかしい。
聞きたいことはあるが…まあ取り敢えず、


「2人とも、取り敢えず着替えて来なさい。家の中が濡れますので。
そこのあなたは…小生の服を貸しますので、ちょっと待ってて下さい。」

と、自分の部屋に服を取りに行こうとする。
が、Aさんに袖を掴まれ阻止される。

「あの、幻太郎さん…」

言葉に詰まったAさんが私の方を見る。


「はぁ…Aさん。……取り敢えず今の御自分の格好をよく見てから行動して下さい。」

Aさんは
はっ、とした顔で顔を赤らめパタパタと自分の部屋へと駆け込んで行った。

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