24話 ページ25
「………私は、元華族、私のお父さんは大きな会社を経営していて親戚にもすごい方が沢山いる、
とても由緒正しい神崎家の第二子、長女として生まれました。
兄は昔からとても勉強が出来る人でした。加えて、スポーツまで万能で。
神崎家で高いレベルの教育を受けていながら何一つ人並み以上にこなせない私は小さい頃から比較されてきました。
それだけならまだ良かったんですが…
私には、妹がいて、彼女は兄と並ぶくらいに勉強が出来て、
その上、2人で一緒に習っていたピアノ、バレエ、華道はどれも圧倒的に私より出来て…
コンクールなどで賞を取るのも姉の私ではなく、妹なんです。
私は、いつも追いつこうと努力していました。
2人以上に頑張っていた自覚もあります。
……なのに、私は何一つ追いつけなくて。
そのうち、兄も、妹さえも、私のことを見下してきて
…両親からも、見放されました。
由緒正しきこの家の人間として、相応しくない…と。
期待もされなくなりました。
最初はそれでいいと思っていましたが、それ以前よりも私への風当たりが強くなって。
家族は完全に私を居ないものとして扱い、
お母様は私をストレスの捌け口として事ある毎に私を殴ったり蹴ったりしました。
…その事を知っているのは私とお母様だけですが。
あの人は、…私をあんな風に扱って、追い出すように嫁に出したのに、自分の体裁を保つ為なら私を利用する。
……あんな家に生まれたくなかった。
そんなことを思ってしまうんです。
育ててもらった恩だって、あるのに…だから… 」
「だから、何ですか？」
私が言葉に詰まっていると、幻太郎さんが襖の隙間をお互いの顔が見えるくらい大きく開け、聞いた。
「……」
「貴方は、どうしたいんですか？」
私は……私は、
「…神崎家には、もう関わりたくない。
…….私は、これからも幻太郎さんと…一緒に、暮らしたい。」
「…ん"ん"、…まあ、それは確定事項ですけどね」
少し照れたのか、幻太郎さんは咳払いをしてから、
そう言った。
「…で、でした…」
「じゃあ、そう言えばいいんじゃないですか？貴方のお母様に。」
え…？
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ななこ(プロフ) - 桜花さん» ありがとうございます！そう言って頂けてすごく嬉しいです！これからも読んでくださると幸いです(´▽｀*) (2020年3月23日 21時) (
レス) id: 61a75fce3a (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - めっちゃ好きです！応援してます！！！ (2020年3月23日 17時) (レス) id: f11b8bbdb3 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - ぽちょ汰さん» ありがとうございます！直しました！ (2020年3月22日 10時) (レス) id: 61a75fce3a (このIDを非表示/違反報告)
ぽちょ汰(プロフ) - はじめまして！ 急に来て感想じゃなくて申し訳ないのですが、38話が抜けちゃってます！ (2020年3月22日 9時) (レス) id: dfea619684 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 柊さん» う、嬉しいです…！ありがとうございます(TT)これからも読んでくださると幸いです！ (2020年3月18日 11時) (レス) id: 61a75fce3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななこ | 作成日時：2020年3月14日 10時
