【ヒプノシスマイク】夢野先生の許嫁になりました

19話 ページ20

「ただいま、帰りました！」

家にいるであろう、幻太郎さんに声をかける。


「おや、Aさん。おかえりなさい。」

今日も笑顔で出迎えてくれる幻太郎さんに笑みがこぼれる。


「幻太郎さん、今日は私が夕食作ります！」

すると幻太郎さんはちょっとしたトラウマを思い出したように

「いや〜小生、料理したくなってきました…」

と言って台所まで行こうとする。

まだ朝食のこと根に持たれてる…


「いえ！本当に今回は大丈夫です！！
ささ、そこでゆっくりなさってて下さい
……あ、…あなた！」

なんかこれ、夫婦っぽい…っていうかとても
恥ずかしい！！

「…ぐっ…」
(可愛い…)

幻太郎さんまで真っ赤になって暫く悶えていました。
恥ずかしさって伝染するんですね…





ぺちっ

台所にたって1人で気合を入れる。

よし！次こそは大丈夫です！
だって一郎くん直伝レシピのメモもあるから！！

今度こそ幻太郎さんの胃袋を掴みます！






よしっ！これは中々いい出来かも！！
一郎くんに比べたらまだまだだけど…

「幻太郎さん、出来ましたよ」

居間で本を読んでいた幻太郎さんに声を掛ける。
幻太郎さんは少し時間をかけて本を閉じると

「…分かりました。小生も腹を括りましょう」

「だから本当に大丈夫ですって！！！」




2人で食卓に座った。

「「いただきます」」

幻太郎さんは料理を見ると「おや」と驚いたような表情を浮かべた。

いや、失礼ですね！！


そして、ハンバーグをひとくち食べると

「…Aさん。」

息を飲む。


「…はい。」






「…最近のお惣菜は美味しいですねえ」

「もう！！！作ったんですっ！！」


幻太郎さんは


「ふふふ…嘘ですよ。
貴方は本当にすぐ騙されておもしろ…可愛いですねえ」

「面白いって…
もう幻太郎さんなんか知りませんー！！」

私がそっぽを向くと、


「ごめんなさい、Aさん。揶揄い過ぎました。
貴方のような騙されやすい人はなかなかいないので…つい。
貴方が台所で何か作ってる音は聞こえたのでお惣菜でないことは知っていますよ。


本当に…こんなに可愛くて、良いお嫁さんを貰って、
小生は果報者ですね」


「…もう…許しますっ」


本当に…ずるいなぁ…

こんなに簡単に私の心を操って。

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