絡みついて離れない。【我妻善逸】

拾玖 ページ20

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今日の善逸くんは何だか変だ


いつもなら嬉しそうに話を聞かせてくれるのに今日は私の話にそうだね、とかうん、とか浅い返事しかかえってこない

さっきからずっと顔も赤らめて俯いたままだし





「善逸くん、大丈夫？
何処か体調が悪いの？」

「えっ？いや、悪くないよ」




体調が悪くないなら他に考えられるのは...




「もしかして私気に触るような事言っちゃったのかな？それならごめん」

「ち、ちがうよ！！」





突然な大きな声に思わず身が竦む





「あ、..ごめん。」

「悩んでるんだ、今」


「悩み事？それなら相談に乗るよ。
気軽に何でも言って？」


「うん、ありがとう。じゃあ言うね」






「俺、恋してるみたいなんだ」





胸がドキッとした
それはいつもの様な甘酸っぱいものではなく苦く痛みを伴う胸の高鳴りだった




恋？誰に？


私じゃないの？
私と結婚しようだなんて言っておいて？






「...恋？それは良かったね」

「もう告白はもうしたの？」


「いや、まだだけど...」

「あらそうなの？
...じゃあ早くしてあげなきゃね」





早く告げて
振られてしまえ


そうしたら私の元にかえってくるでしょ？






「じゃあしようかな告白」





こんな綺麗な心を持っている人が私なんかを好くはずがなかったんだ


私ばかり恋い焦がれてしまうなんて
まるであの時の様

私は何にも変わってないんだ





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