絡みついて離れない。【我妻善逸】

拾肆 ページ15

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「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃」




死の覚悟をし
殺されようとしていた時


後ろからシィ、と呼吸の音が聞こえ
まるで雷のような速さで鬼の首を斬った





っ！？何が起こって...





「...あれ！？何で鬼の首が！？」




自分で斬った事に気がつけてない？
確かに技を出す時に意識を失っていた気がする


そうか、彼の本領は気絶状態であることで発揮されるんだ





「もしかしてAちゃんが！？ありが...」




私は善逸くんに思いっきり抱き着いてしまった






「...ありがとう、本当にありがとう...」





零れそうな涙をぐっと堪えて
感謝の言葉を言う





「えぇ、？！あぁ、うん！？」





守ってくれてありがとう





「あっ、...ごめんね」




茹でたこの様に真っ赤にさせた彼はい、いえと言葉を吃らせる





...今のは少し心がぐらついた
そして救われた気がする






「......好き」






きっと月夜の光に浮かされていたんだ




物凄く小さな声で
彼に届いたかは分からないが

気づけばそんな事を口走っていた





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