学年トップの裏の顔[ 花 巻 貴 大 ]

気づけば… ページ15

花巻貴大です。



現在プリクラを撮り終わったあと



『楽しかったねー！』

｢お前ほんとにびびるわ。｣

『そんな変な顔しなくていいじゃん〜』


プリクラのシートにのっているのは

Aが背伸びして
俺の頬にキスをしている画像


｢急すぎるし、｣


『1日私の彼氏でしょー？』


｢はぁ、まぁいいけど。｣


嫌だったら

京都に来てる時点で断ってるし…



『ここ、入ろう。』

Aが指さしたのはオシャレなカフェ



｢いいよ。｣


『そう言えば私が大人しくしている理由、言ってなかったよね。』


｢おう。｣


座ってジュースを飲みながらはなす。


『私さ、中学の修学旅行、結局自由時間、1人だったの。いつも学年トップだからって、あまり人は近づいてこなくて、私だけに違う対応をしてる感じ。



ある時聞いちゃったんだよね。


Aって学年トップのくせして私たちみたいな馬鹿と異常にしゃべりたがるじゃん？きっと馬鹿にしてるんでしょ。私達のことを。

仲のいい友達だった。

私は結構お金持ちで、昔からマナーとかもしっかりしてて、家庭教師もやとってて、教科別に先生も違うかった。

だから3歳のときから勉強してるし、
幼稚園卒園の時には5年の範囲も完璧だった。


でもパパもママも優しくて、ほんとに暖かい家庭。だから性格は友達と話すの大好きで、1人は嫌いだった。でもそれ以上に嫌われる方が怖くて、結局猫かぶって生きてきた。』


話すAは半分泣きかけ。

俺は本能で口を開いていた。



｢別によくね？学年トップでも最下位でも、一緒にいてたのしかったら。｣









『私、貴大のそういうとこ、大好き。』


少し涙ぐみながら笑ったAを見て





本当に俺だけのものにしたかった。







『パパとママは優しいし、家庭教師もやめて塾にしてくれたし、ほんとに大好きだけど、学年トップとか、お金持ちとか、そういうの忘れて遊びに来たかったんだよね。









貴大と。』









｢1日だけじゃ足りねぇよ。｣






気づいたら口にしていた。

ずっと笑って…→←1日限定彼氏様…

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