マブ以上の曖昧な関係【 エース・トラッポラ】

目、閉じて？ ページ4

「 じゃあさ、




俺最近人肌恋しいんだよね〜


俺のこと癒してくんない？」





は？



そう言いながら腕を引っ張られ

エース・トラッポラと距離が縮まり目が合う


「 何目逸らしてんの？

照れちゃった？かっわい〜」


私は反射的に目を逸らしてしまっていた

顔良いから照れるし


しかも女子校で恋愛経験も無いような私に
目を見つめ続ける技術なんてない



こいつ、私のことからかってるよね



でもこんなやつに絶対負けない



『 はい、喜んで

私ができる限りならなんでもして差し上げます 』


そういってマニュアル通りの笑顔をしてみせた


すると

「 何するかわかってんの？ 」

低いトーンで言われ

笑顔ひとつなしで見てくる






え、本気なの？

『 もちろんです。
付き人は魔法士様のために尽くす仕事なので 』

こっちは逆に笑顔で対応する


「 じゃあ、これからすることも分かるよね？ 」

やば、本気だ。


「 目、閉じて？ 」

まってまって、


「ほら、はーやーく、



あれ？もしかして、できないの？」


そういってエース・トラッポラは
私の頭に手をまわす

また距離が縮まる




いや、そんなことない。

ここまできたからには引き返さない

私はできる。

これも付き人の仕事。

できる、できる


そういいきかせて


私は言われるまま目を閉じた


ああ、私初めてなのに、とか

好きな人とがよかったな、とか


考えないようにして待っていた


すると


ﾊﾟﾁﾝッ

『 痛っ、』

私はおでこにデコピンされた



「 冗談だって、なに本気にしてんの？」



は〜〜〜？？


なにするの！

からかったの！？

とか言いたいこといっぱいだけど


『 失礼しました。

全てのことに本気で取り組みたくて

見苦しい姿お見せして申し訳ございません

ですが、本当にお力添えになることがあれば
またいつでもお申し付けくださいね、』


ペラペラペラペラ、マニュアルのように話す
しっかり笑顔と一緒に


すると

「 はー、無理すんなって、

そんなこと言われても面白くねーよ、」



え？

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