当たり前*3 ページ5
*
彰人「似合ってんじゃんw」
冬弥「A……彰人に一体何を言ったんだ。」
A「んー……まぁ、お悩み相談?」
そう言ってからちら、と横を盗み見る。
そこには、楽しそうに私のことを写真に収めながら談笑する杏とこはねの姿。
冬弥と彰人の仲間?らしい。
はぁ、なんでこう、私が知らない間に可愛い彼女ゲットしちゃうかな。
冬弥も彰人も顔面偏差値だけは高いんだから。
心の中で愚痴を零す私はというと、彰人の働くショップの中で、彰人セレクトの洋服を着ている。
まあ細かいことは……想像に任せるけど。
強いて言うなら、かっこいい系だよね。
スカートばっかり履いているから、ちょっと新鮮だったりして。
彰人は、私がなにかして欲しいことを言う度にこういった自分もして欲しいことを交換条件としてつけてくるのだ。
今まではバイトの手伝いやら勉強教えろやら、やたら面倒なことばかりお願いされていたのに。
今日は洋服選んでもらえて天使にも会えて、私に得しかないんだけど。
後でどんな見返りを求められるのか……。
杏「……で、彰人とAのやりたいことは済んだんでしょ?
早くWEEKEND GARAGEに行かない?
私、そんなに暇じゃないんだよね〜」
こはね「わっ、私も早く歌いたいな!」
A「歌……?」
冬弥「あ、そ、それは……」
彰人「言うって決めたんだろ?
早く行こうぜ。」
もしかして、冬弥が隠してること、歌が関係してるのかな……。
音楽をやることはいい事だと思うんだけど……なんで隠してるんだろう。
杏「あ、もしかして言っちゃ行けなかった?
ごめ〜ん!」
冬弥「大丈夫だ、この後言う予定だったしな。」
……あ、やっぱりその事なんだ。
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作者名:桃園天利 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1eec8acd853/
作成日時:2021年5月25日 23時