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夢波くんが私を抱いた後、泣いているように見えた。
私は急いでお母さんの所に行った。
「あら、もう大丈夫なの?」
『はい、すみませんいきなり押しかけて』
「いいのよ、あの子もあいたがつていたから」
無言の空、綺麗な星。周りに光が無いからよく見える。
「Aちゃんと再会した時、あの子とても喜んでいたわ、嬉しいそうに話していたの、ありがとうね」
『いえ、私は何もしていません』
そう、私はただ話しかけただけ、何もこれっぽっちも何もさしてない。
「久しぶりに見たわ、あの子の笑顔。病気が分かってから笑顔が消えたの」
「あの子はバレる嘘をつくのよね」
『それ、分かります!』
そう、夢波くんはバレる嘘をつく。顔に書いてある、声を聞いたって分かる。
以外に話が盛り上がった。
「病気、治らないんですって、出来ても寿命を伸ばすぐらいしか…」
『大丈夫です!とは言えませんが、奇跡を信じましょうよ』
私だって受け入れることが出来ない。
よく、私のお母さんは奇跡を信じようと言っていた。
夢波くんと離れた時も、言っていた。
本当に奇跡なんてものが起こるかは分からない。
でも、信じてみないと分からないことだってある。
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作者名:如月ナツキ | 作成日時:2022年1月14日 22時