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ページ28

俺は何が出来る?、今のAに何をしてやれる?
気が付けばAの前に居た

「A」

Aは顔を上げる
あー、泣かしてしまった。

「可愛い顔が台無しじゃん」

と言い、Aを抱きしめる
そして、背中を摩る

母さんは「エレベータの近くにいるから」
と病室を出た

「ごめん、嘘付いて」

『もう、死んじゃうの?』
か細い声でAは言う

「いつ死んでもおかしくないって言われた」

『なんで黙ってたの?』

「悲しい思いをしてほしくなくて、泣いてほしくなくて」

『私、泣き虫だからなー言ってくれても泣いてた、でも、言わないで体悪くなるのは私だって辛いよ』

「本当にごめん」

俺はAの頭を撫でる

『夢波くんと出会えて嬉しかった』

「俺もAと出会えて嬉しかった」

『だから、死なないでね』

「分からない」

『そこは、嘘でも死なないって言うところだよ』

「ははっ」

俺はギュッとAを抱きしめた

『お別れしてるみたい』

「お別れなんて、しないよ、ずっと隣にいる」

Aは『お母さんを待たせたら駄目だ!』と言い病室をでようとする

『大好きだよ』

「俺も」

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作者名:如月ナツキ | 作成日時:2022年1月14日 22時

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