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Aに電話をして俺は嘘をついた、親の話を盗み聞きして知らないふりをした、自分でも信じたくなかった…

俺はもう一年の寿命さえ無いらしい
いつタヒんでもおかしくない状態だと。

神様がいたなら意地悪すぎだ、青春を奪うなんて、でも知らない方が良かったのかもしれない、タヒんでしまう、もしかしたら明日には、と思うと震えが数分程止まらなかった。

それにしても、最近は雨が多い、心までどんより気分だ
俺は少しでもAに笑顔を無くさないでほしいからあることをした。それは日記を書くこと。

書かない日だってあるけど自分の中でも日記を書くことは安心することだ、俺だって記憶力がいいほうではないから一ヶ月前のことはほぼ覚えていない、しかし日記はそんな一ヶ月前のことも分かる優れものだ、まぁちゃんと書いていればの話だが。

ドアのノック音

「はい、どうぞ」

「ちょっといいかな」

「ええ、いいですよ」

病室に来たのは俺の検査担当の少し年老いた先生だ。やけに困ったような顔をしている
寿命宣言でもしにきたのか。

「実はね手術をすることになってね」

「手術?」

「あぁ、十二月頃だと予定しているよ」

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作者名:如月ナツキ | 作成日時:2022年1月14日 22時

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