君との時間を忘れないように (ページ3)

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俺は立ち上がりゆっくりと口を開け自己紹介を始める

「佐々木夢波…です。誕生日は十二月十八日です…。
趣味は写真を撮る事です。よろしくお願いします。」

座り深呼吸をする
さて、次は隣の遅刻してきた女子だ

その女子は立ち上がる間の少しの時間、俺をチラッと見る

『次は、私の番ですね！東雲Aです！誕生日は二十八日です！趣味は、そうですね、スイーツ巡りでしょうか、皆さん一年間よろしくお願いします！！』

俺の頭の中は真っ白になった。
しっかりと彼女は東雲Aと言った

俺の知っている東雲Aとここに居る東雲Aは別人だ

そう、自分の頭の中に思い込ませた。

時間は過ぎ休憩時間に入った
まぁ、あんな元気の良い自己紹介をすれば、男女構わず机の周りには人が大勢集まってくる
だが、東雲Aは俺に話かけようとする。

『ひ、久しぶりだね！夢波くん、元気だった？あれから随分と雰囲気が変わったよね』

「・・・お前も変わったな」

俺は人と関わりたくないので殆ど無視している
無視するのは何処か心苦しいから少し返事を返す。

そう言ったって俺は明日から入院。
もう話さなくて済むと思うと気持ちが軽くなる。

それから少し話したぐらいで一日は終わり、明日の準備をする。