海と輝くその恋はTwo Season【好きな人がいること】

◇。.3 ページ38

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結局、抜けるタイミング失ってしまった私は、


最後まで番組を見終えてしまった。





あー、面白かったねー！


なんて言って笑う冬真をリビングに残して、部屋に戻る。







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真っ暗になった部屋。


薄く開いている部屋の扉から、何者かが入って来てしまいそうで怖い。






えっ!?なんの音!?





ペタペタ、誰かが歩いていくる音。


普通に冷静に考えれば、冬真がトイレにでも入ったのだろうけど、


今の私は全然冷静じゃない。







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ちょっとした生活音にもありえないほど心臓がﾄﾞｸﾄﾞｸとうるさい。


いもしないはずの誰かが怖くて、泣いてしまいそうだ。






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“こいつ、もう24だぞ”


“怖がりが通用するのは十代までだ”






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夏向の声が、頭の中でリフレインする。









確かに…、この歳で怖がりって痛いかも…。






震える自分の体をぎゅっと抱きしめる。



真夏の熱帯夜の中で布団を頭までかぶる。







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深夜二時。




あれから、ずっと布団を被っていたのだが、全く眠れない。


それどころか、頭の中で恐怖心が膨らんで、涙があふれる。






もうダメだ…、






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私は、震える体を抑えながら、部屋を出た。





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