泣いてもいいですか。

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『どうしよう…。』

あたし麻也陽Aは非常に困ってます。

あたしの目の前には一着の浴衣。

それは小さい頃に着ていたもので今は絶対に入らない浴衣。

生憎隊服以外の服なんて寝着の真っ白なものしかない。

それと目の前にある小さな浴衣。

『どうしたら…。』

あたしが浴衣を見て困る理由。

それは数時間前の出来事。









数時間前。

『……。』

お館様から休むように言われてゆっくり町を歩いている時だった。

？「あっ！A！」

『！』

聞き慣れた声にあたしは躊躇なく振り返る。

『炭治郎？』

炭「久しぶりだな！任務帰りか？」

『ううん。お館様から休むように言われて…。』

炭「そうか…。無理は禁物だからな。」

『うん。』

炭「いつでも、頼ってくれたらいいからな。」

『ありがとう炭治郎。』

お礼を言うと嬉しそうに笑う炭治郎。

竈門炭治郎。

炭治郎とは合同任務で初めて会って仲良くしてくれた。

優しくて頼りがいがあって…。

ずっとあたしの味方でいてくれる人。

それにあたしの味方でいてくれたのは炭治郎だけじゃない。

？「むー！」

炭「禰豆子？起きたのか。Aがいるぞ。」

禰「むっ！む〜っ！」

炭治郎の背負う木箱の中から聞こえてくる声。

あたしは木箱に近づきコンコンッと小突いたら言った。

『禰豆子、久しぶり。』

禰「む！」

竈門禰豆子。

炭治郎の妹で人を喰わない鬼でもある。

少し前に柱合会議で裁判を受けそうになったけど、色々あって認められた。

炭治郎は鬼になった禰豆子を人間に戻すに鬼殺隊に入ったらしい。

そんな一生懸命な炭治郎のためにあたしも禰豆子を戻すための勉強をしている。


『炭治郎はどうしたの？』

炭「俺達は任務帰りなんだ。お昼がまだだから食べに行こうってなって…。」

『俺達？』

炭「？…あぁ。善逸と伊之助ならもうすぐ…。」

？「炭治郎ぉぉぉ！！」

？「猪突猛進！猪突猛進っ！」

その瞬間、走ってきた我妻善逸と嘴平伊之助があたしを見る。

善「Aちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁんん！！会いたかったよぉぉぉぉ！！」

嘴「Aか！俺様と勝負だ！今回は絶対勝つ。」

個性豊かな二人にあたしはとにかく、

『善逸、久しぶり。伊之助、任務があるから任務終わりね。』

と言った。

我妻善逸。

臆病であるけどいざという時は強い。

そして耳がとてもいい。

嘴平伊之助。

元気で猪突猛進ばかり言うけど、やる時はきちんとやる。

そして皮膚感覚がとてもいい。

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