少年、ロー君の過去 ページ5
｢あのよ｣
｢なんじゃ｣
｢もしかして、あんた達、俺を助けてくれたのか｣
｢ふんっ！街へよった帰りにコイツに手を引かれて見に行ったらボロボロのガキが一人で倒れておった。そのまま死なれたんじゃこっちの寝覚めが悪いからのう｣
コイツ、と言いながら私の頭にガシガシと手を載せるヴォルフさん。
ゴツゴツした手が少し痛い。
｢そうか……あんたが俺を見つけてくれたのか…感謝する｣
そう言いながら、少年はちらりとこちらを見た。先程のメスの件があり、目を見られない…
｢じいさんも｣
｢うん？｣
｢助けてくれた事には、感謝してやるよ｣
｢かっ！どこまでも可愛げのないガキじゃ！まだハティの方がマシじゃったぞ！
坊主、世の中はギブ＆テイクじゃ。
お前はワシに借りができた。それは分かるな｣
｢ああ｣
｢だったら、お前の事を話せ。それでこの貸しはチャラにしてやるわい。……こんな季節に子供がひとり洞窟で倒れとるなんて、何か事情があるんじゃろう｣
ヴォルフさんがそう問うと、少年はぽつりぽつりと口を開いた。
”白い町”フレバンスで生まれ育った事
両親に医学を教わっていたこと
珀鉛病が流行し、町が政府に見捨てられた事
戦争がおこり、家族も仲間も焼き殺された事
世界に絶望し、海賊団の一味になっていた事
そして、彼を助けてくれた恩人の事
彼もまだ幼いのに、色々と苦労をしてきたらしい。
｢なるほどな。ガキはガキなりに、色々背負って生きてるということか｣
｢ガキって言うんじゃねぇ、トラファルガー･ロー、それが俺の名前だ｣
｢ローか、なかなかイカす名前を授かったな。で、つまるところ、今のお前は天涯孤独の身で行先も目的もないと、そういう理解でいいのか？この先、なにかやる事などはあるのか｣
そう問うと、
少年、ロー君は
｢分からねェよ｣、と答えるだけだった。
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とちょう(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» よめちゃん読みに来てくれてありがとうー！！！！！頑張って続き書くー！！！ (2022年10月2日 19時) (
レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - とちょーちゃん〜🌠読みやすくてすっごい好き！！無理しないで頑張って🎉続き楽しみにしてます！ (2022年10月2日 19時) (レス) id: 4de2fab171 (このIDを非表示/違反報告)
とちょう(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます！トラ男落ち目指して頑張ります！！ (2022年9月18日 12時) (レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？できればトラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援してます。 (2022年9月18日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とちょー | 作成日時：2022年9月17日 20時
