大人 ページ31
「なぁ、ローさん達…町行かなきゃダメかな」
先に口を開いたのはベポ君だった。
「じいさんの言ったことは筋が通ってる。俺たちは、最初から町で仕事に就くことを約束してたんだ」
ベポ君の弱々しい問にローが力なく答えた。
ここにいる全員、人に、大人に…何かしらのトラウマを持っているのだ。
だから、町に行くのが怖いのだ。
「大丈夫だ」
ローのこの言葉がみんなの不安を遮った。
私たちの視線がローの方へ移る。
ローは少し躊躇った様子でいたが、珀鉛病のことを三人に話した。
ローが言ったのだ、私も躊躇ったが言うことにした。
「私も、過去はどれ、いだったんだ」
その発言に先程のローの告白もあってか、三人はかなり驚いた様子だった。
私達みんなが、どれほど大人に酷い目にあわされたのか、そして、大切なものを失った悲しみを味わい、どれほど辛かったか＿＿
「ローさん、ハティさん、そんな事があったのかよ……」とペンギンが弱々しくそう呟く。
『皆が知らなくてもいい過去だし……何より怖かったから、私が元ど、れいって知られて離れていくのが』
「今更そんなやつ、ここにはいねェよ」
ローの視線は三人に向けられ、三人はそれぞれ頷いてくれた。
「俺が話したかったのは、お前らも強くなるしか無いって事だ。オレは確かに迫害されたし、酷い目にもあってきたけど、こうやって生きてる。ハティだってそうだ。どんなに虐げられても生きる為に強くなった。
明日街に行っても嫌な思いもするかもしれない。周りの目を気にしてビクビクしながら生きていくしかなくなっちまう。そんなのは違ェだろうが」
諭すようにローは三人に言った。
勿論、その言葉は私にも響いた。
しんとした部屋の中、暖炉の火のぱちぱちとした音が響く。
ローのその言葉に彼らは表情が少し明るくなって、それぞれがやる気になったようだ。
「よし、それじゃあとっとと寝るぞ」
そういい三人を部屋に返すロー。
『ちょっと待って』
そんなローを私は引き止めた。
_＿＿＿＿＿＿
退院しました
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とちょう(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» よめちゃん読みに来てくれてありがとうー！！！！！頑張って続き書くー！！！ (2022年10月2日 19時) (
レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - とちょーちゃん〜🌠読みやすくてすっごい好き！！無理しないで頑張って🎉続き楽しみにしてます！ (2022年10月2日 19時) (レス) id: 4de2fab171 (このIDを非表示/違反報告)
とちょう(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます！トラ男落ち目指して頑張ります！！ (2022年9月18日 12時) (レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？できればトラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援してます。 (2022年9月18日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とちょー | 作成日時：2022年9月17日 20時
