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そう言うと、ヴォルフさんは紅茶を一口飲んだ。
彼の話を聞いて、一つだけ疑問が生まれた。
恐らく、ヴォルフさんも、ベポも、ローも同じ事を思ったと思う。
｢お前ら、親はどうしたんだ｣
ローが直球に言葉を飛ばした。
｢シャチの親も、俺の親も、半年前に死んだ｣
と、ペンギン君は答えた。私もローもだと思う、一瞬言葉に詰まったが、ペンギン君はそのまま話し続けた。
なんでも、海辺でバーベキューをしている事を大きな津波に呑まれてしまったという事だった。
彼らは離れていた所で遊んでいた為、二人だけ……
そこまで話すとペンギン君は俯いた。
下唇を噛み、涙を堪えてるように。
少し時間を置いて、ペンギン君はぽつりポツリと続きを話始めた。
それぞれの親戚の話し合いの結果、二人はシャチの叔父と叔母の家に引き取られることになったようだ。
彼らが欲しがったのは子供ではなく、便利に使える｢道具｣だったということ。
違法とされている武器の密輸や宝石店での窃盗を無理やりやらされた事。
食事はパンと水しか与えられなかったこと。
『こんなのこんなのまるで＿＿』
私はそこまで言うと下唇を強く噛んだ。
隣にいたローが肩に手を置き、｢それ以上はやめておけ｣、と言いたげな表情でこちらを見たから。
でも、彼も眉間にシワを寄せている。胸の内は同じようだ。
｢俺たちは、まともな人間として扱われなかった！アイツらにとって、俺とシャチはただのどれいだった！だから、家を出たんだ。だけど、俺達に行き場は無くて、金を稼ぐ宛もないから、森に小屋をたてて、そこでもまともな暮らしは送れなくて……
おれはもう！生きてる意味が分からないっ！｣
ペンギン君は、声を殺す様に泣いていた。
ベットに寝ていたシャチ君も、体を起こし、ペンギン君の横に座った。
｢あんた達が助けてくれなかったら、俺達はあのまま死んでた。助けてくれて、ありがとう！それと……｣
言葉に詰まるシャチ君はベポ君の方に目線を向けた。
｢白熊……お前、俺達か動けない間、ずっと世話してくれたよな。どれだけ感謝の言葉を並べても足りねェッ！｣
｢い、いいよそんなの……怪我してる奴がいたら、助けるの、当たり前じゃんか｣
｢当たり前なんかじゃない！俺は、俺達はお前をいじめた人間だ。蹴ったり、殴ったりした。そんな奴らに優しくできるなんて、当たり前の事じゃない！｣
そう言って、シャチ君とペンギン君はベポ君に頭を下げた。
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とちょう(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» よめちゃん読みに来てくれてありがとうー！！！！！頑張って続き書くー！！！ (2022年10月2日 19時) (
レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - とちょーちゃん〜🌠読みやすくてすっごい好き！！無理しないで頑張って🎉続き楽しみにしてます！ (2022年10月2日 19時) (レス) id: 4de2fab171 (このIDを非表示/違反報告)
とちょう(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます！トラ男落ち目指して頑張ります！！ (2022年9月18日 12時) (レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？できればトラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援してます。 (2022年9月18日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とちょー | 作成日時：2022年9月17日 20時
