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好kiダカら ページ3

Your side


盗撮写真と分かるほど不自然なアングルから撮られたこれらの写真は

私が廉の前で自分自身を偽ることが
ほぼ不可能であることを訴えるようだった。







廉は

私にとって、全てを知り全てを司る、神のような存在で

私にとって、全てを見張り全てをコントロールする、悪魔のような存在だと

認識させられているようだった。





何年も前からこの部屋には私が存在していたのか。

この部屋に私が住み着いたのと同じ時、廉の中には私が住み着いたのだろう。



そして時間の中で大きくなっていったのは私だけでなく、廉の狂気もなのか。いや、その前にもう廉は狂気を携えていたのか。
どちらにしたって、もう私が抗えるだけの狂気ではないことは確かだ。









.





写真の変色具合は、様々だった。

廉が少しずつこの写真を貼っていき、今にたどり着いたことを表すかのように
写真たちは色で、自分たちが現像され壁の一部と化した時間を主張していた。






何も知らず、あんなにも呑気に暮らしていた幼稚園や小学校や中学校の時代に

全ては始まり、続けられていた。


その始まりの鐘が私には聞こえなかった。





公園や玄関の前でのやり取りを機に

全ては明るい未来へ歩を進めたかのように思っていた。

けれど何も変わってはいなかった。

勝手に終わりの鐘を自分で鳴らしていただけにすぎなかった。








この空間は私そのもので、ここで私の全てが飾られていた。



もしかしたら、廉は私以上に私のことを知っているんじゃないか。

その問いを否定できる根拠は何もなく

その問いに信憑性を持たせる為の事実なら

皮肉なことに幾らでもあった。







見たくもないのに、目はこの部屋を淡々と追い続ける。







そして、また1つ、廉の部屋の狂気を見るたびに

私は声にならない声を自分の中であげた。






写真の多さで

目に映らなかった

狂気の品は


いくらでもあった。

コウIウフうニSiカ→←君ダケ感zIテrU



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もも。 - お話が面白すぎて一気に読ませていただきました、!キュンとしたり、切なかったり、、。続き、更新されるの楽しみに待ってます、! (2019年2月6日 0時) (レス) id: 7822559aab (このIDを非表示/違反報告)
白。 - お話が面白くて一気に読みました。切なかったりぞくっとしたりきゅんとしたり、あなたさまの書かれる廉君と平野君がとても魅力的で..引き込まれます..凄く好きです。続きが読めるのを心待ちにしております..! (2019年1月12日 23時) (レス) id: 02ab738ad1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 途中から涙なしでは見られませんでした!紫耀くんの立場になって読むと苦しかったです、、これからも更新楽しみにしてます!! (2018年3月29日 0時) (レス) id: 352a1f8854 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 面白すぎて最初から一気に1日で読みました!!どうなるのか楽しみです!廉くんこういう役似合いますね笑笑 (2018年3月17日 19時) (レス) id: 7eb0555a29 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - ねねけろさん» 更新遅くなってすみません!読んでいただきありがとうございます!ここからは一気に更新します!!! (2018年3月16日 1時) (レス) id: 715c5d55e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴらみるふぃー | 作成日時:2017年4月22日 14時

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