145話 ページ6
*
sideエマ
少しの浮遊感と共に、環境音の一切が途絶えた
周囲はどこを見ても無機質で、空間のどの面にもマス目のような線がある
レ「変わった…これが、正しい姿？」
「これ…もしかして、一辺十里の立方体？」
これが…あるべき姿
レ「なあ、ひょっとして✕✕✕って……」
『？』
レイの視線を追うように振り返る
「なにこれ…？黒い…」
レ「球？」
『いや、これ…穴だ』
4次元超立方体の中に、360度球形の黒い穴…
『これしか、ないよね』
「この先にきっと✕✕✕がいる」
レ「だな」
『…僕達なら大丈夫』
レ「行こう」
「うん！」
三人で、穴に
触れた
「…え？」
倒れた感覚
見慣れた天井
ここは…
ナ「エマ…！？」
「ナット…アリシア？！本物！！？」
アリ「う、うん！」
「ここ、アジト！？」
ナ「そうだけど…なんで倒れて」
レ「オイ！今いつだ！？何年何月何日！？」
レイの声だ！
「レイ！！」
レ「エマ！無事か！？」
「うん！レイこそ！」
レ「Aは！Aのこと見てないか！」
「Aは…見てない。今、ここに来たばかりだから」
レ「俺も、さっき目覚めて…俺達、確かに三人であの穴に触れたよな？」
「うん…確かに三人で。でもAの姿が見当たらない」
レ「…辿り着いたのか？✕✕✕の元へ」
「分からない……でも私達二人しか帰ってきてないなら、有り得る」
レ「…」
「ねえレイ」
レ「なんだ」
「ちょっと思ったんだけどさ、Aって、私達と一緒に人間の世界へ逃げる気があると思う？」
レ「は？」
「Aは呪われてて、その呪いは永遠に解けないって言ってたよね｣
レ「…」
「殺戮衝動って、衝動って言うくらいだから、どれだけ我慢しても抑えられないんだよね？殺したくて殺したくて、たまらないんだよね？
…Aは、約束を結び直してくる、絶対に。
でも、本当に私達と一緒に逃げたいのかな？」
ちょっと、どころか話を聞いた時からずっと疑問だったことを口にする
もしかしたら、Aは…
レ「あいつは逃げる気なんざさらさらねぇよ、エマ」
「レイは、知ってたの？」
レ「いいや？憶測だ。だが俺とエマが同じこと考えるくらいだ、間違っちゃいねえと思う。…だから、俺が言わんとしてることも分かってる筈だ」
「…うん」
救わなきゃ
彼も、私達の家族だから
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共感性羞恥(プロフ) - レイ落ちの沼にハマった者さん» この作品に足を止めて頂きありがとうございます。いかに設定を詰め込むかに命をかけていたので、このようにご好評いただけること、大変嬉しく思います。 (4月19日 9時) (
レス) id: 4b1c35e127 (このIDを非表示/違反報告)
レイ落ちの沼にハマった者 - バイオレットフィズ、個人的には約ネバ原作より好きです。バイオレットフィズのカクテル言葉が『私を覚えていて』というのと目の色の変化がレイへの感情の変化を表しているのが好きです。というか最後のレイと主人公の告白&絡み最高に好きです。ありがとうございました (4月13日 9時) (レス) @page50 id: c0fda8e93e (このIDを非表示/違反報告)
共感性羞恥(プロフ) - 大阪谷さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。貴重なお時間をこの作品に割いてくださったことに感謝の舞です。 (3月17日 10時) (レス) id: 8adc0e19cf (このIDを非表示/違反報告)
大阪谷 - 面白すぎてイッキ読みしちゃいました！完結おめでとうございます💐 (3月16日 16時) (レス) @page50 id: 382b1b8271 (このIDを非表示/違反報告)
共感性羞恥(プロフ) - 青現さん» ありがとうございます。初めましての作品ということもあり拙い文章にはなってしまいましたが、何とか完結に至る事が出来ました。貴方様に出会えたこと、大変嬉しく思います。ここまで応援してくださり本当にありがとうございました。 (3月16日 9時) (レス) id: 8adc0e19cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：共感性羞恥 | 作成日時：2024年1月28日 14時
