夢で会うのは何回目？【名前変換オリジナル】 (ページ9)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:11,705 hit

＃08 ＜現実世界 4＞ページ9

普通に、一校時目の授業が始まる。

早弁を食べる人や、前の方の席で堂々と寝静まる人。

こんな個性的で楽しいクラス滅多にないだろう。

「前回の復習です。前回休んだ陽世理さん、よく聞いて覚えてくださいね。比例関係を表すにはどのようにしますか。」

現在は、算数の「比例、反比例」という単元の学習をしている。

「はい、海斗くん答えてください。」

「はい。横の関係の場合は、Xが2倍、3倍…になると、Yも2倍、3倍…になる。です！」

うんうん。定番だね。

「ありがとう。そうです。これは去年からやっていますね。昨日習ったやり方だと…」

次々と手が上がっていく…と言いたいところだが、誰一人手を上げない。

ここは意表ついて、手をあげようではないか。

「はい、Aさんどうぞ。」

よし、頑張るぞ。

「はい。縦の関係で見ていくと、Y÷X=決まった数になります。以上です。」

言えた！

「ありがとう。では、ここからできる、Yを求める式を答えてください。」

すると、次々と手が上がっていく。(これが言いたかった。)

「はい、亜夜さんどうぞ。」

「はい。Y=X×決まった数、です。」

惜しい。数値が先に来るはず。

「惜しいですね。先生は三角をつけます。他には。」

このようにして1時間目は終わった。

1時間目と2時間目の間の休み時間、私は配膳室の隅っこにランドセルを持ち込んで、ひっそりと朝食食べたのであった。