ぬくもり_2

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亮平side

辰「いや、なんのための兄ちゃんよ」

『…だってさぁ？みんないそがしいしわたしのためにわざわざねぇ？』

ってもう、全然わかってないんだから。


中学生になってみんなの忙しさとか、自分が呼べばみんな謝って仕事抜けてくるだろうってこととか理解しちゃって。

だったら自分が我慢すればいいんだって傾向もますます強くなっちゃった。多面的に考えられるのは間違いなく成長の証なんだけどね。


「A、薬飲も。その前に一口でいいからヨーグルト食べて？」

って渡すと辰哉がいそいそとヨーグルトを開けて口に運んであげてる。


辰「はい、あーん。おいし？もうちょい食べれそ？」
『…たべる』

多少恥ずかしがってるけど弱ってるからか満更でもなさそうに口開けてる。辰哉効果すごい。

食べれてるしちょっと元気になってない？あーんされてるA見てちょっと小さい頃を思い出した。


ヨーグルトも食べれて、薬も飲ませて、とりあえず一旦寝ようってことに。冷えピタを貼ってあげる。

昔はアンパン○ンが描かれた冷えピタがおでこいっぱいいっぱいに貼られてたけど、今はそれじゃ小さくて。かといって大人用だと全然余っちゃうから切ってあげてる。からだも、心も成長期。


辰「寝れなそう？まだ痛いか、うーん、寝れたらいいんだけどねぇ」

後は本当に寝るだけ、なんだけどこれがなかなか寝れないらしい。本人は寝たいのに頭痛に邪魔されて寝れないってほんと辛いよね。


なんかないかなぁ。で、思い出した、氷枕。

困り顔でAの頭を撫でる辰哉を置いて一旦下に降りる。

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