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(勇次郎side)
……マジ?二人とも寝てるんだけど
愛蔵はともかく…Aは無防備すぎじゃない?
部屋で夢中になってピアノを弾いていたら、やたら周りが静かだと気がついた。
部屋を見渡してみたら、まぁ見事なまでに二人とも寝てたわけで。
「A起きて。A」
軽く肩を叩いてみる。
……起きない
肩をなるべく優しく掴んで_______……肩ほっそ
…違う違う、そこじゃない
肩を掴んで揺すってみる。
…………起きないんだけど
色白の頬にはらりとかかる、細く長い白色リボン。
…綺麗……だな…
写真に収めたら十分絵になりそう。
自然と、細いリボンに手が伸びる。
「……、っ!」
ダメだダメだ
何やってんだよ僕……何でリボン解こうとしたんだよ
やらかす前になんとか正気に戻れた。
……あっぶな………愛蔵先に起こそ
蹴飛ばしてやろうかな…それともぶん殴……Aに怒られそ、やめとこ
少し前屈みになり、腰に手を当てながらどうやって起こそうかと思考を巡らせる。
嫌々ながら愛蔵の肩に手を掛けて揺す_______
ゴンッ!!!
「「ったぁぁああーー!?!?」」
何の前触れもなくバッと勢いよく頭を上げやがった愛蔵と頭がぶつかり、派手な音が聞こえた。
**
「あっはは、これは起きないやつだな」
森田さん、なんですかそれ。笑い事じゃないです
起きないやつって、困るんですけど
Aが突っ伏してる下に僕の鞄があるんです
「ん〜、この後また会合に行かないとだからなあ」
「マジっすか」
「……あ、愛蔵、悪いんだけどAを家に送ってくれないか?住所教えるから」
「めんどいからパス…しちゃダメっすか」
「僕で良ければ送りますよ」
まだジンジンする額をさすり愛蔵に恨みを込めた視線を送りながら言えば、森田さんが口を開く前に愛蔵が口を開いた。
「はあ?お前何か考えてんのか?企みでもあんのか?」
「人の親切心をなんでそうも踏みにじるわけ?」
「お前に親切心なんてもんがあったのかよ」
「親切心がない人には他人の親切心が分からないんじゃない?人の親切心に気付けないとか可哀想だね」
「お前は俺を侮辱しねえと死ぬのかよ」
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若葉 - あぁぁぁぁ!!待ってましたぁぁ!私の好みにドストライクです! (2022年11月19日 16時) (レス) @page28 id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - ひよっこさん» 大丈夫ですよー!ご心配ありがとうございます。 (2022年8月3日 19時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ひよっこ - 掛け持ちして体、特に頭は大丈夫ですか‥?パンクしていませんか (2022年8月3日 17時) (レス) id: 91bebd90a7 (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - ひよっこさん» 私はどっちも好き…ですね……曲を聴きながら書くことが好きなんですけど、好きな曲が一筋縄ではいかなかったり切なかったりするストーリーの恋愛曲が多くて。そういうのを聴いてると自然と物語もそっち寄りに…って感じです… (2022年8月1日 17時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ひよっこ - 朔藍さんは甘々とシリアス どっちがお好きですか、私は甘々と溺愛系が好きです。 (2022年8月1日 15時) (レス) id: 91bebd90a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔藍 | 作成日時:2022年7月30日 20時