幼馴染 【染谷勇次郎】

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(貴方side)







「だからさ、それ今から練習したくて」



「？…それで何でヘッドフォン？」



「だって聞かないでほしいもん」







…………え、マジですかい



私聴いたらダメなんすか



めちゃめちゃ気になるんですけど







「驚かせたいから」



「？」



「完成したもの見せて驚かせたいってこと」



「あ、なるほどね」







練習じゃなくて、完成したものを見せたいと。



いかにも二人が考えそうなことだ。







「どんな系統かもダメ？」



「素の僕らを知ってるAが聴いたら絶対びっくりするやつ」



「待って待って、そのヒント抽象的すぎない？？」



「年明けぐらいにはMV完成予定らしいからそれまでお楽しみ」



「M、V……すご…」







カラオケに入ったりするのかな……近くのショップにもCDが並んだりするのかな



え、ほんとにヤバいな、練習してるダンスとか歌もいろんな人に見てもらって……ヤバいな







「語彙力低下しすぎじゃない？」



「だってさ、勇次郎も愛蔵も最近特に頑張ってたしすごいなって。いろんな人に見てもらったりするってことでしょ」



「…………保護者？」



「え、私まさかのそのポジションなの？？」







別に私はどんなポジションでもいいか



ほんと…すごいな……アイドル、なるんだ







「あ、来月の一週目の週末、予定空いてる？」



「えーっと…うん空いてる。多分ここにいる」



「じゃあ僕に付き合ってね」



「あ、この前言ってたやつ？」



「そ」



「分かった」






　

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