幼馴染 【染谷勇次郎】

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(貴方side)





……うん、そうか



分かったからさ







「なんで私の家に来る流れになんの？」







夏休み、珍しくおじさんに店番を頼まれず特にすることもなくて家でダラダラしていたら勇次郎と愛蔵が二人連続で来るというこの状況。



そして二人が私のベッドに我が物顔で座りながらお互いにそっぽを向いて会話らしい会話をしていない。







「「そこで会った/勝手についてきた」」



「はあ！？俺は森田さんに聞いたんだよ！お前についてきたわけじゃねえ！」



「おじさん、二人のこと信頼しすぎじゃない？？」







なんで姪っ子の家の住所をこの二人に言っちゃったの



…勇次郎に関しては爆睡かました私が悪いけどさ？？





まあいいやとすぐに諦め、一応出したお菓子を遠慮なくつまみながらカーペットに腰を下ろす。





なんで私の家なのに二人が私のベッドに座ってて私がカーペットに直で座ってるんだろ……







「で……なんだったっけ。…あ、あんな風には絶対なりたくないアイドルがいて…すっごいムカついて……」



「そう！やばい奴らがいたんだよ。なあ？」



「ああは絶対なりたくないね」



「俺らは絶対なんねえよ、あんな奴らみたいなの」







そういうとこは息合うんだなー……



俺ら(・・)って言ってるし、この二人なんだかんだ仲いいな、やっぱり







「ねえA、愛蔵(コイツ)が僕の足引っ張りまくるわけ。どうにかなんない？」



「私にどうこう言われても_______



「足引っ張ってんのは勇次郎(お前)だろ」







……マジでなんで私の家でそういう口論するんだよ



他所でやれよ、お二人さん





なんて思いが届くわけもなく、勇次郎はベッドから下りて私が用意したクッキーをつまみ出す。







「めっちゃぶつかってくんの、僕ちゃんと動いてるのに」



「そっちが俺の動き無視してくんだろ」



「「…………」」



「…………」



「「これどっちのせい！？」」







大声を張り上げながらベッドから下りた愛蔵までもが加わり、二人がズイッと私に顔を近づけてくる。





圧……圧ヤバイから、二人とも……




　

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