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冴くんは凛に何を言ったの?



冴くんのどんな言葉が凛を取り乱させてるの?








「り、ん…凛、凛!」







私の手首を引っ張り足を止める気配がない凛に声を掛ければ、何度目かも分からないほど名前を呼んだところでやっと立ち止まった。



ギリギリと軋みそうなほど強く握られる手首に、流石に痛みが走ってくる。







「お前も…俺を捨てるのか?」



「………は?」



「お前も、俺を置いて行くのか?俺を見限るのか?」



「凛」







手首の痛みなんか、もう頭にはない。







「なんでそんなこと言うの。私、そんなに信用ない?」



「信用がどうとか、そんなぬりぃもんじゃねえ…っ、お前は俺を……俺が、…っくそ……」







先刻まで冴くんに向けていた鋭利な刃物のように鋭い視線なんか、面影もない。



前髪をクシャリと崩し、鬱陶しいと言うようにかき上げる凛。







「大丈夫。凛が私を拒否しない限り、私は凛から離れたりしない」







こういう時、するりと言葉が出てくるのは何故なのだろう。



頭で、こう言おう ああ言おうと考えずとも、勝手に口から出てくる正直な思い。



不安定な凛の頬を両手で包み込み額と額が振れそうなほどまで顔を近づければ、目の前で凛が目を見開いていた。



いい加減分かれバカ凛。私にとってどれだけ凛が大切なのか。不安ならいくらでも言うから。だからいい加減分かって。







「なんで今更私が凛を捨てるの。なんで見限るの。逆に凛のことで私が知らないことって何?凛のこと全部全部知った上で私は凛の隣にいることを選んでるのに、どこに凛を置いて行く要素があるの?」



「おれ、は…A、を…守れ、なか_______



「それが原因なの?」







私から逸らすように視線を下に向ける凛は私の明らかに怒気が含まれた声に やってしまった とでも思っているらしい。分かりやすい。これほど分かりやすい人がいるだろうか。







「私を守ってくれたのは凛でしょ。凛以外誰がいるの。凛がいたから、私は耐えられた。救われた。……って、こんな恥ずいこと言わせないでよ!」







言いながら恥ずくなってきた。無理だ。なんで私1人こんな小っ恥ずかしいこと暴露してんの??



脳内リピートされるさっき私が言った言葉のせいで心の中は大荒れだ。ばか。バカ凛。




 

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みじゅまる。(プロフ) - こんにちは。とても素敵な作品やと思いました、自分、あまり日本語得意ではございませんが仲良くしてくださると嬉しゅうございますわ。これからもよう頑張ってくださいませ。ボードに話しかけるのは駄目でしょうかいな?。仲良くしたいです。 (6月28日 19時) (レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - ハロネコさん» いつもありがと (2023年2月27日 18時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ハロネコ(プロフ) - すき (2023年2月27日 17時) (レス) @page13 id: 6af24d38bc (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - 乱中 久さん» 千切くんの方もこっちも読んでくださってるのですか…!!!2作とも読んでくださりコメントもくださり本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします!  (2023年2月11日 22時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
乱中 久(プロフ) - コメント遅くなりましたが、こちらの作品の更新もありがとうございます!朔藍さんの書く軽妙なやりとりがとても好きです。これからも更新見守らせていただきます。 (2023年2月11日 20時) (レス) id: e6695fc53b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔藍 | 作成日時:2023年2月2日 21時

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