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(勇次郎side)







「…………は?」







思わず低い声が出た。



新しく住むはずの家に見知らぬ女子がいるのだから仕方ない、だろう。



警戒心マックスでその女子を睨んでいるという居心地最悪の空気でその女子はスマホ片手に話しかけてきた。







「え、…っと、あの、どちら様…ですか」







どちら様もなにもここに住む人ですけど。



心の中でそう言いながら別の言葉を発する。







「君こそ、誰」







…あ、やば





疲れていたからか素の感じで話してしまった。



今は変装とかなにもしていない。



つまり、顔とかが全部出ている。





もしかしなくてもこの状況かなりやばい?







「え、えっと…私はここに住んでいる者ですが…」



「…は?」







さっきよりも一段と低い声が出た。



自分の素顔が赤の他人に見られたかもしれない、という若干の焦りは一瞬で消えた。



は?ここに住んでる?





ブー、ブブーー





二人揃って呆然としたような顔をしていると鞄の中のスマホが鳴った。



こんなときに電話をかけてくるなよと理不尽だと分かっていても電話をかけてきた相手にイラつく。



ただでさえこの状況を理解するのに頭が訳分からなくなっているのだから別の情報を今入れたくない。



一応目の前の女子に『すみません』と一言言ってからスマホを見ると表示された名前は内田さん。



愛蔵あたりなら無視してやろうと思っていたけれどマネージャーからなら出ないわけにはいかない。



それと、この状況を伝えよう。



浅くため息を吐いてから通話の応答ボタンをタップする。







《おーい、家着いた?》



「着いたは着いたんですけど…」







歯切れ悪く言ってからこちらを不思議そうに見ている女子の方に視線を向ける。







《同い年ぐらいの女子いるでしょ》



「…え、なんで知ってるんですか」







当たり前のことのように内田さんは言ってのけた。





え、内田さんはこの女子を知ってる?



ここに住んでいるってことも?



じゃあなんでこの物件を僕に紹介したの?





内田さんの一言で疑問がわき出てくる。







《その女子さ、私の妹なんだけど》



「…は?…内田さんの…妹?」







訳が分からない。



なにか、企んでいるのだろうか。



 

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朔藍(プロフ) - ハリネコ@サブさん» ハリネコさん!!お久しぶりです!!連載中に頂いたコメントでもすっっっっっごく励まして頂きました本当に感謝感謝すぎる泣泣最高の読者様に読んで頂けて好きになって頂けてこれほど作者冥利に尽きるものはないです泣泣ありがとうございます大号泣 (9月13日 18時) (レス) id: 2d55a4ee9e (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ@サブ - 藍朔さん‼お久し振りです。サブから失礼してますハリネコです!久々に読みたくなっちゃって来ちゃいました笑もう五週目とかほんとにこの作品好きすぎてやばーいいい笑何回読んでも最高です! (9月13日 15時) (レス) @page5 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - 相川あゆさん» ありがとうございます!今更で返信遅くてすみません…続きも読んでくださると嬉しいです!これからもお願いします! (2021年12月31日 16時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 推します (2021年10月22日 7時) (レス) id: 1dc4ab95d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔藍 | 作成日時:2021年10月21日 21時

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