前世社畜は捻れた世界で青春を。【ツイステ】【男主】 (ページ2)

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Prolog ページ2

俺の前世は、

ブラック企業の社畜リーマンだった。

享年は37歳。

死因は過労死である。

12連勤＋残業、休日は1日。

その休日さえも十分な休息は取れず、

兄の息子。つまり俺の甥の世話をしていた。

というのも、兄はできる男で

会社の上司に任され海外出張に行っていたからだ。

兄の嫁さんも有名なデザイナーでたまたま

海外出張の時期が被ってしまっていたので

仕方なく俺が面倒を見ていた。

まぁそんなこんなで過労死してしまった俺だが

どうやら転生というものをしたらしく、

ツイステッドワンダーランドという異世界で

ほのぼのした両親の元に生まれた。

前世となんら変わらない普通の家庭に生まれたが

ひとつ、違う点があった。

それは、両親共々魔法が使えるという事だ。

この世界では色々な種族が暮らしている上に、

魔法があるという特典付きの異世界だった。

両親は普通の人間だが、両親の友達には

獣人、人魚、さらには妖精なんかもいる。

んで、そんな世界に転生した俺も

9歳の頃に魔法が発現した。

「パパ！パパ！Aが魔法を使えたわ！！」

「ちょまってカメラ持ってくる！！」

……俺の両親はちょっとした親バカかもしれない。

まぁそんなこんなで特に何も無く成長した俺は

今年で16歳になった。

そして、今、目の前には黒い馬車。

これはこの世界で魔法が使える者だけが

入学できる名門魔法士養成学校、

ナイトレイブンカレッジの馬車である。

「A〜がんばってね゛ぇぇぇ！！！
長期休みは帰ってくるんだよぉぉぉ！！！」

「何かあったら直ぐに連絡しろよ！
友達との写真とかも送れよ！！！」

…まぁこの様子から察してるとは思うが、

俺はこれからその学校に通う事になった。

いつまでも泣き止まない両親の見送りを受け、

長期休みには帰るという約束をして

俺は黒い馬車に乗り込んだ。