検索窓
今日:1 hit、昨日:20 hit、合計:32,171 hit

猫が三匹。 ページ5

なんで、銃を向けられているんだ?



そう疑問を掲げれば。




「お前ら家族が獣人だと言うことは既に割れている!!!」




そんな声が耳に届いた。




その大きな声に無意識にも、ひっと喉が声をあげた。




獣人だって、バレた?



誰にも、言ってないのに。

言う相手もいないと言うのに、?








《獣人だと言うことは、誰にもいっちゃダメよ。》








『……殺されて、しまうから。』







昔から、今も、何度も何度も母さんから聴かされていたその言葉を、

忘れることのないその約束を、



ポツリと小さく呟いた。







だから、殺しにきた?



殺される、?

俺は、ここにいるけど、母さんは?






誰にも言うまいと誓っていた秘密がバレたという事実に、途端に身体が恐怖で震えだす。







「どうせそんなことだろうと思っていたよ、

最近多発している失踪事件の犯人も、どうせお前らなのだろう!?
よく今まで隠したもんだ!!」







再度発せられた決めつけるような怒鳴り声に、

見えていないとは分かっていても、必死に首を横に振る。





失踪事件なんて、知らない。

そりゃそうだろう?

村には普段近付きもしないのだから。






誘拐や殺人なんてものを、
俺たちがして、何か得があるとでも言うのか。






「違いますっ!!!私たちが獣人であることはっ、た、確かですが、
そんなこと、絶対にしません!!!」




「今さら、そんな嘘が通用すると思っているのか!?!?」





必死に否定し、震える母さんの声を、押し潰すような男性の声。






どうして?



俺らが獣人だから?

人間とは違う生き物だから?








「やだっ、やめてください!!!!お願いしますっ!!やめてっ!!ぃやっ!!!」







だから、殺そうとする?







「はっ、命乞いをするくらいなら、もっと前に自分から死んでしまえば良かったのになぁ!!??」









ダァンッッ!!!





悲鳴、銃声、拍動、地響き。


それらが重なった嫌な音。






人よりいい耳が、確かにその音を拾った。






ひとが、しんだ音、?








『……かあ、さん……、?』







一つの可能性が頭を過った。

猫が四匹。→←猫が二匹。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
81人がお気に入り
設定タグ:d! , 海翔
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

海翔(プロフ) - コメントありがとうございます!!!本気で自己満でしかないものにそう言ってもらえるととっても嬉しいです!!(*´∀`) (2020年11月13日 18時) (レス) id: 5f7ebbff92 (このIDを非表示/違反報告)
ユンソク(仮)(プロフ) - なんて言うんだろう、簡単にまとめると好き。 (2020年11月12日 0時) (レス) id: cdb5775375 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:海翔 | 作成日時:2020年10月4日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。