10日目 ページ10
「ごめんロボロ、遅くなった！」
「大丈夫やで。むしろ災難やったなぁ、巻き込まれて。.....A？どしたん？」
トントンから逃げるように走ってモニタールームに着き、ロボロに謝罪する。
すると、話しながらこっちを見たロボロは何故か私の心配をしてくる。
「え？何が？」
「いや、顔真っ赤やで」
その言葉に思わず手を顔に当てる。
すると、じわじわと熱が伝わってきた。
「い、や、なんでも、ないで」
「いや、なんでもなくないやろ。」
「走ってきたから、かな」
「、また俺には相談してくれへんの？」
ロボロの言葉に少し心が痛くなる。
紙面を付けていて顔は見えないけど、何となく悲しい感情をしてるのが伝わってくる。
「けど、ロボロ交代の時間やん？」
「別に、このあとは書類まとめたりするだけやからここで出来るし、話し聞きながらやることだって出来るで。」
「......迷惑、じゃ、ない？」
怖い
迷惑だって思われるのが、掛けてしまうのが、嫌われるのが何よりも怖い
「迷惑やったらわざわざ言わんわ！
それに、前も言ったけど、前に俺も相談に乗ってもらったんやから、今度は俺の番や。
話してみ？」
ロボロの言葉に素直に頷いて、隣の椅子に座りショッピくんに告白をされた事と恋愛するのが怖いことを話した。
「そっか....ショッピくん、やっぱそうなんやなぁ」
「やっぱって.....」
「俺は何となく勘づいとったで。」
「まじかぁ.......」
少なくとも、誰かしらに勘づかれるぐらいには好いてるのが現れてたってことか.......
「Aはゾムのことどう思ってるん？」
「......わかんない。」
「じゃあ、嫌いなん？」
「嫌いじゃない！.......あんだけ好きやったんやし、何かが起きたとしても、ゾムのことはもう、嫌いになんかなれへん.......」
うちの生き方の価値観を変えてくれたのはゾムだったから.....
「じゃあ、ショッピ君は？」
「ショッピ君のことは嫌いじゃないし、生意気なところはあるけど、頼りになる後輩だと思っとる。
けど、ショッピ君とはプライベートな面で話したことはほとんどないから...」
それはショッピ君も思ってることだろうから、もっと知って欲しいって言うんだとは思う。
「なら、1回ショッピ君と向き合って接してもっと知ってからでやっぱええんでない？
1人で踏み出すんは怖いかも知れんけど、恋愛って1人でするものちゃうやろ？
この人とならもう一度踏み出せるって思える日がきっと来ると思うねん。」
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作者名：紅の翼 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/enakana4261/
作成日時：2020年11月7日 20時
