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更に追いかけようとする諸伏に降谷が静止をかける。立ち止まった諸伏はクッと歯噛みして倒れている降谷とAを振り返った。
「大丈夫か？ゼロ、それに西宮……」
「私は平気よ受け身とったから。降谷さんの方が怪我してるわ。」
諸伏の手を借りて立ち上がったAは手で服を叩きながら降谷を見る。黒く汚れてしまった服に多少がっかりしながら諸伏たちと共にビルへ戻った。
「ごめんなさい、取り逃がしたわ。」
黒く汚れている割に傷の少ないAと諸伏の肩に抱かれた降谷を見て伊達は目を丸くする。
「大丈夫か、ゼロ。それに……ガキ。」
「問題ない。それより状況は？」
「此方もあんまよくねぇな。ここは俺に任せて周辺の人達を避難させてくれ。いいから行け。あと3分だ。ガス漏れとか適当な理由で、このビルの周りから避難させろ。」
その提案に降谷は少し戸惑うが、何せ彼は爆弾のプロなのだ。此処は彼を信じようとビルの外に出た。松田伊達が持っていたミニライトを受け取り降りるように促す。「お前もだガキ。」Aの方を一目見てぶっきらぼうに言う松田。
言いたいことだけ言って作業に戻った松田を見届けて降谷達は出て行った。
「それじゃ間に合わないから手分けしましょう。ライト貸して照らしておくから。」
「お前何で……。ったく居るからには役に立てよ。」
渋々Aにライトを渡し沢山絡まっているコードを一本づつ丁寧に切断する。残り30秒一つでもコードを間違えればお陀仏な中ラスト一本で解除できるところまで持ち込んだ。しかし現実は甘くなく、最後の一本が見つからない。
「貸して。」
松田が先程までしていたようにミニライトを口で咥え奥の方からコードを探し出す。「あったわ。」と松田に見せると松田は迷いなくその一本を切断した。残り2秒と映し出されていたディスプレイからは光が消えそれが爆弾が機能していない事を示していた。松田は、張り詰めていた力が一気に抜けるのがわかる。
「まだよ、遠隔の可能性もあるから安心できない。だって萩原さんの時だって遠隔操作だったから。」
話している時にビーッと音がなる。音の正体はさっきの解体したはずの爆弾で左右のタンクに入ったピンクと水色の液体がそれぞれのチューブの中を上がってきた。
2つの液体が混ざれば爆発する。松田が焦り考えを巡らせる中Aは静かに言った。
「松田さん、ハイチューかガム持ってませんか？」
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ユナ(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます！！更新がんばってください！！！ (2023年2月2日 18時) (
レス) id: 8b44c4626c (このIDを非表示/違反報告)
藍愁(プロフ) - 明里香さん» 教えてくださり有難うございます。修正しました。 (2022年9月10日 11時) (レス) @page6 id: be748264db (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 14話、大丈夫かですかじゃなくて、大丈夫ですかです。 (2022年9月7日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 12話、手をれたじゃなくて、手を入れたです。 (2022年9月7日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 7話、無くなりましたじゃなくて、亡くなりましたです。 (2022年9月7日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2022年5月1日 22時
