満タン10 ページ10
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「あれ？キヨさん、こんにちは！」
私の横から視線を感じると思い、
隣を見ればキヨさんの姿があった。
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『偶然です、ね。』
キヨさんも何か買いに来たらしい。
なんだか見た目と不釣り合いな
敬語に笑ってしまう。
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『なんで笑うんすかー』
「いや、なんか、敬語が面白くて。」
『…タメ口で喋ってもいいわけ？』
キヨさんの初めての敬語抜け。
まぁ、そんな私はお客様な訳だから
そんなことできないんだけど。
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「え、あ、はい、大丈夫です！」
『そっか。Aさ、今日もバイト？』
いきなりのシフトチェンジに戸惑いながらも、
キヨさんと距離が縮まった感じがして
嬉しく感じてしまう。
だめだめ、お客様だからね！
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「そうですよー、今は休憩です。」
『ふーん、だからコンビニ弁当ね。』
「今日寝坊してお弁当作れなかったんですよ。」
『…料理できんだな。』
できねぇのかと思ってた、
そう笑っていうもんだから
からかわれてる気がした。
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「で、できますよ！1人暮らしですもん！」
『まぁ、そうだな。』
その笑顔、好きだなぁ。
ずっと笑ってればいいのに。
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『もう買うもんねぇの？』
「もうレジに行きますよ。」
『そう、俺もだわ。』
そう言って2人でレジに並ぶ。
キヨさんが先に並んでて、
後ろから髪の毛をみると
赤いなぁ、毛先どうなってるんだろ、
なんで考える。
『こいつのも会計一緒で。』
不意に言われた言葉。
『Aそれ、』
手元にあった、
コンビニカゴをキヨさんに取られ
パパッと一緒にお会計
してもらう形になってしまった。
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「キヨさんすいません！
ありがとうございます…。」
財布からお金を出そうとした。
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『いらねぇって。』
バイトがんばれよ、
そう言って
私の頭をファサッと撫でて
袋から綾鷹だけを取り出して
帰って行ってしまった。
なんだ、あの手慣れた男性は。
そうは思いながらも、不覚にも
キュンとしてしまった自分もいる。
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桜田(プロフ) - しもゆーさん» 返信がとても遅れてしまい申し訳ありません！ありがとうございます！ (2016年11月16日 20時) (
レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
しもゆー(プロフ) - コメント失礼します!!設定すごく素敵です...!! (2016年11月13日 8時) (レス) id: 6d72c3af41 (このIDを非表示/違反報告)
桜田(プロフ) - レオンさん» コメありがとうございます！もうクライマックスですが、お楽しみ下さい！ (2016年11月9日 20時) (レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
レオン - すっごい面白いです！！更新頑張ってください!!応援してます(\〃°∀°)/ (2016年11月9日 18時) (レス) id: b9b4467c1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田さっちん。 | 作成日時：2016年9月29日 8時
