甘顔ヤンキー《吉野北人》

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「てか、深夜のバイク音の犯人は北人と壱馬だったんだ」



お兄ちゃんので慣れてたけど、二台もあるし、深夜のバイク音聞くの久しぶりだったから結構キツい



何回もハンドル切るからすっごいうるさいんだよね



北人「まあ、色々あんだよ」



「だよね、ごめん笑 夜も毎日お疲れ様」



集会とか喧嘩だろうな



壱馬「俺が好きでやってることだけどな、うるさいのはまじごめんな、エンジンあたたまんねえからさ」



確か、狂男(くおん)の溜まり場は公園西口の港だったはず



流石頭は違うね



北人の鞄を持つ右手から見える関節部分の内出血



昔のお兄ちゃんと一緒だ



色んなもの背負ってるんだ



たった五つの指と手のひらを固く握っただけで出来る拳



その拳一つで背負ってるものが頭は違う



北人がやられたら狂男(くおん)は負けとなる



死ぬ気で戦ってるんだ



己と。



ある日見た風景を思い出して北人に感情移入してしまった



族の頭になる人物はその中で一番強い



そして、恐ろしいんだ



そう感じた中学生の時

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