甘顔ヤンキー《吉野北人》

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「真向かいって、大丈夫だった？」



壱馬「まあな、お前ん家は？」



「私の家は巻き込まれそうで避難したよ、すっごい怖かった」



北人「てことは、俺らだいぶ近所だな」



「私最近引っ越ししてきたばっかだから焦ったよ、家焼けたらどうしよって」



壱馬「もしかしてお前、先週引っ越ししてきた？」



「え、うん、そうだけど...？」



何？怖い、お兄ちゃん仲間に引っ越しの事、言ってないよね？？



北人「バイク通れなくてくそ迷惑だったあの家か！」



「え？トラック邪魔だった？」



壱馬「お前ん家真向かいの斜めんとこか」



北人「くそ迷惑だったわまじ」



「ごめんね、凄く時間かかってさ、お兄ちゃんのマト...あ、」



お兄ちゃんのマトイがダンボールから落ちて業者と言い争いになったから長引いたなんて言えない



壱馬「まと？なんだそれ」



「なんだったっけなー、笑 名前忘れちゃったなー」



マトイは、一般的には特攻服って呼ばれてる



私もマトイって呼ぶから、北人達はあっちの人間だってすぐ勘づくはず



危なかった...



校門を出てゆっくり歩く



緩めの所に通う高校生、普通はそう見えるけど裏では暴走族だなんて誰も気付かないんだろうな

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