フェロモンにあてられた男たちが危険すぎる【鬼滅の刃】

20.追いかける ページ21

胸部が覆われた大きな手を首を曲げて見下ろすこと10秒。




同じ空間にいる子たちからも、はっと息を呑んだり、ワタワタと焦る様な気配が感じられた。






『………信じられないわ煉獄さん。貴方がこんな信頼を裏切る人だったなんて。私の焦りとここまで運んできてやった親切は一体なんだったの？心配して介抱してあげようと思ってたのにこの有様はなに？そんなに私の乳が大切か？

もう憎い憎い憎い憎いっ!!煉獄さんやみんなをこんなふうに理性も抑えられない獣にしてしまった私がとても恨めしい!!

それよりも今は!!天罰下れこの野郎!!眠ってろ!!』




こんなことになってしまった全ての元凶は自分なのだろうがこの憎しみはどうしても拭いきれない。
私はその気持ちをぶつけるかのように背負っていた煉獄さんを投げ捨てると、ベッドに寝かせてロープでベッドに括りつけてやった。



パンパンっと手を叩いて満足気にしている私を見つめながらこの状況に「悪かった、頼むからこの綱を外してくれ」だなんだと許しを乞う煉獄さんは放って三人と向かい合う。








『…うーん、ちょいとお話を致しましょうか。』


警戒心丸出しな彼らにそう言うと渋りながらも少し距離を置いて話し始める。


どうやら鼻を押さえていた子は炭治郎というらしく鼻が異様に利くらしい。だからこの子はとても甘い匂いというものが噎せ返るほどに強烈に匂ってくるらしく少しでも気を抜けば抑えが効かなくなりそうなんだとか。


猪頭の子は伊之助で、こちらも炭治郎と同じく鼻が利くのかと思いきやよくわからぬ話を聞くに触覚が優れているらしく、彼の言うところつまり「お前が近づくと体がゾワゾワして気持ちわりぃ」とのこと…


そして最後に黄色い頭の子は善逸と言って特にこれといって私に対して炭治郎や伊之助のように感じられるものは無いらしいのだが、普通に今までの彼らと同じく変な効果はあるみたいで、現在1番警戒していたはずの彼が私の腕に寄り添って猫のようにすりすりしている。

こんくらいのもんだったらまだ可愛いものだ。




「ところで、この匂いの正体はわかってるんですか？」

『ううん、それがまだわかってなくて今しのぶさんに調べてもらってるところなの。というか、もうそろそろこんな距離あけて話すのやめない？』

「無理だ。」

『即答!?え、少しくらい大丈夫でしょ？』

と、開かれた距離を徐々に詰めて行くように近づけば、彼らはそれから逃げるもんだから少し面白くて追いかけ回す

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