16.まさぐる ページ17
そう、振りあげようとしたのだ。それはもう特大な背負い投げをする勢いで。
けれどそう易々とやられてくれる訳もなく、彼は後ろで無防備になった私の足を払うとあっという間に形勢逆転。
自分の傾く体に、次に襲ってくるであろう衝撃に目を瞑っていた。
けれど体に僅かに痛みはあれども頭には強い痛みはなく、なんだと思いつつも閉じていた目を開ける。
……え、近い近い近い。なんて近さよあなた。
てかどんだけ破廉恥な体勢よ。
よく見れば頭を抱えるように巻かれた腕は衝撃から庇うようにあり、助けてくれたのだろうということはわかるが足と足との間に入り込む片足は煉獄さんのものでは無いだろうか。
うん、それしかないだろう。
あまりの顔どうしの近さにも驚くけれど今はそれどころではない。
なんせ彼の目が血走っている。明らかに様子がおかしい。そういえばさっきから息も荒いような気がする。
『あの、煉獄さん?助けてくれたのはとても有難いですけど、そろそろ退いてくれませんかね。』
「すまないが、その頼み事は聞けそうにない。」
『何故っ!?』
そう言うも彼はもう何も聞こえていないのか私の額に口付けたかと思えば瞼、頬と顔中にちゅっと唇を当ててくる。
そこでようやく本格的に危機感が芽生え始めた。
『や、やめ、てください!!貴方らしくもないですよ!!しっかりして!!』
「俺は普段と何一つ変わらぬが!!」
『そんなこと言う人ほど気づいてないんですよね!!わかります!!知ってましたよ!!』
思えば最初から彼の様子はおかしかったではないか。何故こうも私は阿呆なの!?
なんて自分で自分を阿呆呼ばわりしていると、煉獄さんの手が脇腹に添えられた。
え、え?ぼでぃーたっち?
そんな生ぬるいもんではないだろうと思いつつも真っ先に出てきた言葉がそれだった。
それ以上は許さんぞと添えられた手首を握ると、煉獄さんはその手に一度視線を落とした。
けれどそれも一瞬で、未だ後ろ頭に添えられた手がそっと私の頭を彼の方へと寄せていく。
嘘でしょ、煉獄さん?
ほんとのほんとのほんとに言ってます?
まさかと思ったその行為は予想通り唇に触れた。
と、同時に脇腹にある手は探るように上へ上へと登っていった。
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私、今日は冨岡さんの誕生日お祝いしてたの。
お出かけいっぱいしてグッズも買って…
でもひとつ言わせてもらうと、実は最推しは伊之助なんです。
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かかす(プロフ) - 面白いです、作者様神.. (2020年3月2日 14時) (レス) id: cb1c312403 (このIDを非表示/違反報告)
メリ助(プロフ) - コメント失礼します!!この小説を読むのが楽しくて仕方ありません!!もっと更新頑張ってくださいっ!炭治郎が主人公のフェロモンにあてられる様を早く読みたくてそわそわしながら更新通知覗いてます…(〃ω〃) (2020年2月25日 4時) (レス) id: edf0a2913a (このIDを非表示/違反報告)
まりまる - かっ、神絵(白目) (2020年2月22日 3時) (レス) id: 47953253f0 (このIDを非表示/違反報告)
シュラス - え、あの絵のどこか汚いんですか?寧ろ神レベルじゃないですか。マジリスペクトしてますよ?もっと自信を持って下さい!( ´∀`) (2020年2月13日 1時) (レス) id: 7e1b00660a (このIDを非表示/違反報告)
Rinu - ○○しないと出れない部屋がいいです! (2020年2月10日 20時) (レス) id: 2e42f0c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水飴 | 作成日時:2020年1月24日 19時