10.欲する【＊】 ページ11
啄むように何度も何度も私の唇に触れては舌を絡まり合わせ、ときには口内を動き回って歯茎から何からまで弄る。
それは完全に、舌以外の何者でもなかった。
これって接吻なの？接吻って唇同士を触れ合わせるだけじゃなかったの？これが本当の接吻なの？
あまりの出来事と僅かに感じ出した快感に、もはや頭は機能することを忘れ、自分が自分でないような感覚に陥る。
あれ程嫌がっていた筈の接吻は体験してみるととてもいいもので、舌からぴりぴりと伝わってくる気持ちよさに、酔いしれてしまったかのように力が抜け落ちては義勇にもたれかかる。
そして長く絡んでいた舌が私の口からゆっくりと出ていこうとする。
その舌同士は名残惜しいかのように銀の糸を繋いでいた。
『ん、ふぁっ………ぎ、ゆう…
酷い………私、こんなの感じたこともないのに、義勇のせいでもっと、欲しくなる…』
癖になるような新感覚に、瞳は雫で溜まり、自分でもわかるほどに頬は紅潮していた。
お願い。とばかりに向ける顔は既に欲望の塊のようと化していて、そんな顔を向けられた義勇は少し驚くような顔をしつつも唇めがけて顔が近づいてくる。
そんな時だった。
突然として後頭部に回る手と共に引き寄せられる。
その手の持ち主は錆兎で、少しムッとした表情を見せるとこう言った。
「義勇ばかりではズルいと言ったはずだ。」
その声と共に触れる唇。そのキスはとても情熱的で、さっきの義勇との接吻はゆっくりと絆すようなものだったのに対し、錆兎のは丁寧ではあるのだが欲する気持ちが前にでたかのような…まるで獣のごとく求めてくる感じだ。
触れ合う唇はとても熱く、彼は何度も角度を変えながら啄んでくる。
なんの違和感もなく潜り込んできた舌は激しく動き回り、舌が触れ合う度に全身の力が抜けてしまうような快感が襲ってきた。
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かかす(プロフ) - 面白いです、作者様神.. (2020年3月2日 14時) (
レス) id: cb1c312403 (このIDを非表示/違反報告)
メリ助(プロフ) - コメント失礼します！！この小説を読むのが楽しくて仕方ありません！！もっと更新頑張ってくださいっ！炭治郎が主人公のフェロモンにあてられる様を早く読みたくてそわそわしながら更新通知覗いてます…(〃ω〃) (2020年2月25日 4時) (レス) id: edf0a2913a (このIDを非表示/違反報告)
まりまる - かっ、神絵(白目) (2020年2月22日 3時) (レス) id: 47953253f0 (このIDを非表示/違反報告)
シュラス - え、あの絵のどこか汚いんですか？寧ろ神レベルじゃないですか。マジリスペクトしてますよ？もっと自信を持って下さい！( ´∀`) (2020年2月13日 1時) (レス) id: 7e1b00660a (このIDを非表示/違反報告)
Rinu - ○○しないと出れない部屋がいいです！ (2020年2月10日 20時) (レス) id: 2e42f0c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴 | 作成日時：2020年1月24日 19時
