検索窓
今日:70 hit、昨日:83 hit、合計:1,189,950 hit

2.食われる ページ2

私の頭はもう機能停止状態だった。






何故だろう、ピヨピヨとひよこのような鳴き声が聞こえる気がする。鳥のさえずりならまだしもひよこが聞こえてくるとはもう末期症状だ。




幻聴もほどほどにしてもらいたい。







『あああ、あの、う、ずいさんっ??

な、何をしておられるのでしょう?』


「お前やっぱりなにか仕込んでやがんのか?
どうしようもないぐらい、お前が欲しくなる。」


『いやあんたダメだよ!!それ嫁がいる人のセリフじゃないよ!?浮気だからね、ダメだから!犯罪だから!!

というか、質問の答えになってない!!』



いい加減に離してくれと少々足をばたつかせたり体をよじったりするものの、そんなの関係ないというようにまたぬるりとした感触と吸い上げられるように何度も唇が当てられるような感触が首筋に感じる。



『ひえっ、ちょっと、もうやめてくださいって…
私、心臓がもう爆発しそうなんですっ!』


初めて感じる感触にぶるりと身体を震わせては顔に熱がこもる。
恥ずかしいのなんので耳まで真っ赤に染めあげれば首元にいる宇髄さんからくくっと笑う声が聞こえてきた。





「こんな些細なことだけで悲鳴あげるってことはお前、まだ手入らずか。
面白ぇな、余計に欲しくなった。」

『っよくもそんな堂々と言ってくれて!もういいでしょう!?私帰りますから離してください!!』


私は帰って猫に餌を撒きに行くという使命があるのだ、こんな所で暇を潰している訳にはいかない、なんて思いつつも先程の図星とも言える言葉に余計恥ずかしさが増してしまい、気づかれるものかと彼とは逆方向に顔を向けた。


本の僅かな反抗である。


するとそんな反抗も虚しくすぐさま彼の長い手先によって顎を捉えられてそちらを向かされてしまう。



「さっきまで気づかなかったが近くで見るとなかなか派手に可愛い顔してやがるじゃねーか。





よしA、お前俺の嫁に来い、一生可愛がってやるから。」





『は?なんのご冗談で…』

「冗談なんかじゃない、俺は本気だ。」




この人、頭が馬鹿になってしまったのだろうか。そう思うものの、真剣な顔が近づいてくるものだから私の脳内が危険信号を発令した。




これは危ない。何が危ないったって、このままじゃ私の純潔が危ういのだ。

それはそれはもう困ったものよ。



それでもそんな思考などいざ知らず近づいてくるお綺麗な顔に恥ずかしさで我慢ならぬと思わずやってしまったのだ。




何をって、頭突きだよ。

3.這いずる→←1.匂う



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (1157 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3085人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かかす(プロフ) - 面白いです、作者様神.. (2020年3月2日 14時) (レス) id: cb1c312403 (このIDを非表示/違反報告)
メリ助(プロフ) - コメント失礼します!!この小説を読むのが楽しくて仕方ありません!!もっと更新頑張ってくださいっ!炭治郎が主人公のフェロモンにあてられる様を早く読みたくてそわそわしながら更新通知覗いてます…(〃ω〃) (2020年2月25日 4時) (レス) id: edf0a2913a (このIDを非表示/違反報告)
まりまる - かっ、神絵(白目) (2020年2月22日 3時) (レス) id: 47953253f0 (このIDを非表示/違反報告)
シュラス - え、あの絵のどこか汚いんですか?寧ろ神レベルじゃないですか。マジリスペクトしてますよ?もっと自信を持って下さい!( ´∀`) (2020年2月13日 1時) (レス) id: 7e1b00660a (このIDを非表示/違反報告)
Rinu - ○○しないと出れない部屋がいいです! (2020年2月10日 20時) (レス) id: 2e42f0c8e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水飴 | 作成日時:2020年1月24日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。